東京都の小池百合子知事は3日、都庁で行われた2023年度職員の入都式で式辞を述べ「常に未来志向で新たなチャレンジを続けていきましょう」と、呼びかけた。

「みなさんは今日から東京都庁というチームのメンバー。1人の力ではできることが限られていても、チームで取り組めば困難を乗り越えられる」と強調。持論の都民ファーストの視点や広い視野を持つこと、「ライフ・ワーク・バランス」を念頭に置いた仕事の進め方改革の3点に留意するよう語りかけた。

「すべて世の中の事は、もうこれで満足だという時は、すなわち衰える時である」という渋沢栄一の言葉を紹介しながら「想像を超えるスピードで世界が変化し歴史の転換期を迎える今だからこそ、従来の発想を大胆に打ち破りイノベーションを生み出していかなければなりません。ゲームチェンジの時代に立ち会えたやりがいと誇りを胸に、歩みを進めましょう」とも訴えた。

4月1日付の都の23年度新入職員は1828人。この日はそのうち35人が式に出席し、そのほかの職員はオンラインで参加した。

新入職員を代表して3人が宣誓。その中の1人、渡邊真由さんは「多用な社会課題を抱える今だからこそ、東京の成長を促す力を持つスタートアップの支援が必要。世界一のスタートアップ都市東京の実現へ貢献したい」と訴えた。【中山知子】