岸田文雄首相は26日、参院予算委員会で長男の岸田翔太郎総理秘書官が、昨年12月末に首相公邸で「忘年会」を開催し、公的スペースで記念撮影を行ったと、文春オンラインが報じた問題をめぐって弁明に追われた。立憲民主党の田名部匡代氏から危機管理上の問題も含めて「公私混同も甚だしい。身内だから甘い、と言われるようなことは一国のトップリーダーとして資質に欠ける」と厳しく指摘され、翔太郎氏を「更迭すべき」と求められた。

岸田氏は翔太郎氏の進退については言及を避けた。「公邸内の私的な居住スペースにおいて親族と食事を共にする、この点については問題がない」と強調した上で「公邸内には迎賓機能、執務機能を有する公的なスペースがある。その点において不適切であったと認識している」とした。

翔太郎氏は今年1月、岸田氏の外国訪問に同行し、パリやロンドンで大使館の公用車を使用して高級百貨店で土産物を購入、観光名所を訪れたことが国会で問題視された。【大上悟】