元名人の加藤一二三九段(83)が1日、自身のツイッターを更新。藤井聡太新名人に敗れ、無冠となった渡辺明九段(39)にエールを送った。

「渡辺明九段には 今後も 棋界の第一人者として 揺るがぬ実力を持つ 勇士のひとりとして 鮮やかな御活躍によって 将棋界に爽やかな風を 吹かせていただけることを その実力に魅せられた者の 棋士のひとりとして 今後も期待致しております。見事な激闘 心よりお疲れさまでございました」とつづった。

加藤九段のツイートに「渡辺九段にこのツイートが届きますように」「勝負の両者をたたえるひふみんの気遣い、その優しさと思いやりの深さ…見習います(^^)」「今回渡辺前名人は土を喫しましたが、今の将棋の第一人者であることは論をまたないと思います。是非捲土(けんど)重来を期待したいです。」などのメッセージが書き込まれていた。

元名人の加藤九段は1982年度の第40期順位戦A級で8勝1敗の成績で3度目の名人挑戦権を得た。相手は名人戦で1度も勝てなかった中原誠名人が相手だった。結果、4勝3敗、1持将棋、2千日手という実質10番勝負の激戦を勝ち抜き、初挑戦から22年、42歳で念願の名人位を獲得した。その翌年、谷川浩司八段(当時)の挑戦を受け、2勝4敗で敗れ、1期で名人を失冠した。