河野太郎デジタル相は2日、NHKの報道番組「日曜討論」に出演した。マイナンバーカードをめぐるさまざまな混乱について、普及や促進を急ぎすぎたのではないかと指摘され「マイナンバー制度と、マイナンバーカードが世の中で混乱してしまっている。次にカードを更新する時には『マイナンバーカード』という名前はやめたほうがいいのではと、個人的には思っている」と持論を述べた。

河野氏は「10万円の給付金を配るのに時間がかかりすぎと、ご批判をいただいた。コロナワクチン接種の時も、大規模接種や職域接種をするためのシステム構築を2カ月でやり、そこにマイナンバーをつけることで(大規模接種などが)実現できた。マイナンバー制度は行政のさまざまな分野で日々、現実に使われている」と主張。「行政ではマイナンバーをどういうことに使っていて、このカードは何のためのものなのかを、もう1度世の中に説明していく必要があると思っている」と述べた。

「問題が起きていろいろとご迷惑をかけていることはおわびを申しあげたい」と、あらためて謝罪した。

一連の問題に対しては、個人情報漏えいの観点から、国民から強い不信や批判が起き、一部で返還を呼びかける運動も起きている。河野氏は「どこか1カ所に皆さんの情報を集めているのではなく、マイナンバー1つで情報をひも付けることはできない制度設計にしている。事故が起きても情報漏えいは最小限で食い止められることをご理解いただけるよう、周知したい」と理解を求めた。