将棋の藤井聡太竜王(名人・王位・叡王・棋王・王将・棋聖=21)が21日、東京都渋谷区にある将棋のPR施設「駒テラス西参道」を初めて訪れた。
スタジオにも入り、午後4時から約70分、同施設のスタジオから将棋連盟ユーチューブチャンネルで生配信される「第1回駒テラジオ」に、声優でアマチュア三段の岡本信彦(36)とともにゲスト出演した。進行役の武富礼衣女流初段(24)、岡本とにこやかにトークを進めた。
「まったく初めてで緊張しています」。リスナーに向け、藤井はこう初手を発声した。今月18日に棋聖4連覇を達成し、19日に21歳の誕生日を迎えたばかり。「勝てると思うと慎重になりますが、時間を使いすぎて慎重になりすぎてもいけませんし、震えない。バランスが大事」と、勝負術のいったんを明らかにした。 注目を集めている「勝負メシ」のコーナーでは、「その場の気分でメニューを選ぶ。基準はまったくない」とか、「対局の時の注文は保守的で、これじゃなかったと思うと指し手に影響する」「タイトル戦の場合は事前にメニューを渡されるので、家族と一緒にこれがいいじゃないかと盛り上がる」などと話した。
また、「抹茶味が好き」「名古屋の定番のみそ煮込みうどんが好き。名古屋のみそは辛いので、辛い物も平気です」などと披露。嫌いな物としてキノコを挙げたほか、「ズッキーニも苦手なのですが、登場確率は1%にも満たないので、言わなくてもいいかな」と2人を笑わせた。
趣味の鉄道について触れられると、地方への移動の際に「主催者にこんな鐵道に乗りたいと希望を出して(目的地に)行く」といったエピソードも語った。新幹線にも100回以上乗っており、「機会が増えてワクワク感が薄れている。景色か覚えているので、今どこを走っているかは分かる」と語った。
お気軽トークでは、記録係が担当する秒読み、テレビ棋戦の棋譜の読み上げ、さらには「時間になりましたので、岡本三段の先手でお願いいたします」と立会人の対局開始のセリフまでリップサービスした。
最後にも「こういった環境や収録は初めてで緊張しました」と話していたが、ふだんは聞けない盤外の話しを多く語っていた。
「駒テラス西参道」は、羽生善治九段(52)が日本将棋連盟会長に就任した翌日の今年6月10日にオープンした。交流、物販のスペースをはじめ、カフェ、スタジオなど、主に将棋を観戦する「観(み)る将」ファンの聖地を目指している。同連盟と渋谷区は3年前に将棋の普及、振興を通じた伝統文化の発展及び地域の魅力向上に寄与することを目的として、相互協力に関する協定を結んでおり、その一環として首都高カードしたのこの敷地を活用した。

