次の衆院選で、参院議員から東京1区(千代田区、新宿区)にくら替え出馬する日本維新の会の音喜多駿政調会長は18日夜、千代田区内のホールで政治活動10年を記念したパーティーを開き、衆院議員転身への意欲をあらためて表明した。
「今回の衆院選で、東京1区から挑戦させていただくことにした。この選挙は維新にとって最大の挑戦であり、執行部は命がけで戦う。その時に執行部の一員である私がリスクを取らないことはあり得ないし、そうしないと組織も私も成長しない」と、くら替えの理由に触れた。同区は、これまで自民党と立憲民主党や前身の旧民主党という与野党第1党同士が激しい議席争いを展開してきた屈指の激戦区。新たに参戦することになる音喜多氏は「非常に厳しい戦いになる」と覚悟も示した。
その上で、音喜多氏は「私は自民党の小泉進次郎さんを一方的にライバルだと思っている」と言及。「ある方に『小泉氏はリスクを避け続ければ、総理になれる。私はリスクをとり続ければ総理になれる』と言われたことがある。私には知名度もお金もなく世襲議員でもないが、そういう人間が社会や政治を変えられるということを、みなさんといっしょに証明していきたい」と述べ、約300人の出席者に支持を訴えた。
あいさつに立った維新の馬場伸幸代表は、音喜多氏が2019年に東京都議を辞職して東京都北区長選に挑戦し、落選した時のことに触れ「(衆院選は)北区長選に出た時とは段違いの、大勝負だ。あの時は(落選して音喜多氏は)頭をばーんとたたかれた。今回は非常に気合が入った選挙になっている」と指摘。「衆院選は、いつあるか分からない。力を結集して衆院議員・音喜多駿を誕生させてほしい」と、支持を呼びかけた。大阪府の吉村洋文知事も、ビデオメッセージを寄せた。
衆院東京1区には自民党現職の山田美樹氏、立憲民主党現職の海江田万里氏、参政党新人の吉川里奈氏も立候補を予定している。【中山知子】