元テレビ朝日社員の玉川徹氏は4日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に出演。違法薬物事件をめぐり、日大アメフト部の存続が問われていることについて「存続させることの方が、もしかしたらマイナスのような気がする」と指摘した。

「今、現役の学生の方で(薬物事件に)関わっていない方はかわいそうだという話は結構ある。それを除くとすれば(悪質タックル問題に続き)2度目ですから、教育機関ということで言っても、存続させることの方がもしかしたらマイナスのような気がする」と指摘した。

「日大アメフト部は特別な存在なので、何があっても廃部にはならないということが通ってしまうのは、学生にとってよくないような気がする」とも話した。 無関係の現役部員などについて「それでもアメフトをやりたいなら、他の大学に編入するとか、そういうことを含めて他の大学が特別な配慮をして受け入れるみたいなことが、大人の対応ではないか」と私見を述べた。

元財務官僚の信州大特任准教授、山口真由氏は「日大の最大の強みは、約2600億円といわれるばく大な予算規模で、補助金依存率の割合が(他大学より)非常に低い。それが田中理事長の時にあの利権構造につながった」と指摘した上で「どれだけ選手が純粋にプレーしていても、上層部には利権構造があり、お金が注がれている。それを大学全体の生徒がどう思うか」とした上で「日大ブランドを背負うためにフェニックスがあった方がいいと思うのか、授業料は別のところに使ってほしいと思うのか。そこに尽きるのではないか」と述べ、部とは無関係の学生の気持ちも考慮される必要があるとの認識を示した。

俳優石原良純は「(大学側が)先回りをしていきなり廃部を打ち出すというのは、何を守ろうとしているのか。生徒や部員だけではなく、違うものを守ろうとしているのが怖いと思いながら、話を聞いていた」と指摘。玉川氏は「会社の部だったら、一発で廃止ですよ」とダメ押しした。

日大アメフト部をめぐっては当初、1日の大学の理事会で廃部が決まるとみられていたが、反対の声もあり継続審議となった。