社会学者の古市憲寿氏が22日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。インボイス制度への「イラッとしている」思いなどをつづった。
古市氏は「インボイス制度が始まって数ヶ月が経ちますが、ひどい仕組みですね。色々とイラッとしている人も多いと思いますが、僕もその一人です。まず大前提として、僕はインボイスの理念自体には反対じゃないんです。課税の公平性や適正性という方向性は決して間違っていないと思います」などと書き出した。
そして「ただ、インボイスは、実際の運用形式があまりにも時代に合ってない。たとえばこんなことがあります。登録番号つきの領収書をもらったのですが、どこかのタイミングで印字が不鮮明になってしまったんです。これをきちんと処理しようと思ったら、いちいちお店に連絡して番号を確認する必要がある。アマゾンとかも面倒になりましたよね。合算請求書がインボイスになっていなかったり、海外のマーケットプレイスでものを買う時の扱いとか、いちいち対応しなくちゃいけないので。あとは領収書をもらう時、『うちは登録事業者じゃなくて』と心底申し訳なさそうに言われることがあります。全然構わないのですが、ただのお金のやり取りで関係がギクシャクしかねないって本当よくないですよね。出版社と作家間でも、そうしたことが多いそうです」と続けた。
さらに「一つ一つは細かいことです。それくらい真面目にやれと言う人もいるでしょう。ですが、この国は大号令を上げてデジタル化を進めているわけです。DXとか言っているわけですよね。それなのに、この数ヶ月で紙の経理書類に翻弄される時間が明らかに増えたという人は多いと思います。しかもこの時間って、経済には大してプラスの影響を与えていない。国からすれば各事業所の対応を待つということなんでしょうけど、いやいや、それをきちんと準備するように促すのも国の役目じゃないんですか。ふわちゃんには全く恨みもないし、全然嫌いじゃないですが(好きでもないけど)、国税庁はこの44万回しか再生されていない『フワちゃんと学ぼう!インボイス制度』という動画にいくらお金を使ったんでしょう」と書き、国税庁のYouTubeチャンネルで配信された、タレントフワちゃんと経済評論家岸博幸氏らが登場する、インボイス制度を解説する動画のURLを添付した。
そして「こんな動画を作る時間とお金があったら、もっとストレスなく経理処理ができる仕組みを考えられなかったんですか?(フワちゃんと岸博幸さんがボランティアだったらごめんなさい。でも、それはそれでよくないですね)」とした。
最近、自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件などで、政治とカネの問題などが議論になっている。古市氏は「政治家の人がどれくらい気が付いているか知りませんが、今、このタイミングで政治資金の問題が炎上しているのは、このインボイスの施行とは無縁ではないというのが僕の仮説です。なぜならマスコミ関係者ほど、インボイスの影響をダイレクトに受けた人が多いから。個人事業主扱いの芸能人だったり、現場のスタッフだったり、『自分たちはお金に関してこんなに面倒になったのに、政治家はルーズだ』って直接的な怒りにつながりますからね。繰り返しますが、課税の公平性や適正性が間違っているとはまったく思いません。キャッシュレスを進めて、お金の流れをもっと透明化してもいいとさえ思っています。問題なのは、煩雑な仕組みです」と私見を述べた。
インボイス制度は昨年10月に始まった。

