政治ジャーナリストの田崎史郎氏(73)と元明石市長で弁護士の泉房穂氏(60)が24日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演した際、自身の発言中に割り込んで発言しようとした泉氏に、年上の田崎氏が発した「ちゃんと聞きなさい」という言葉が、インターネット上のトレンドワードになった。

同番組では、自民党が裏金問題を受け設立した「政治刷新本部」が23日に了承した中間とりまとめ案に対する評価について出演者がコメント。中間とりまとめの内容について「方向性は示された。元に戻ることはないだろうと思う」と述べた田崎氏に対し、泉氏は「100点満点で30点くらい。不合格」と切り捨てた。 泉氏は1988年のリクルート事件を踏まえて、自民党が派閥や政治資金のあり方などの改革についてまとめた「政治改革大綱」の内容を「70点」と評価したが、35年前に政治部記者として取材していた田崎氏は「政治改革大綱ができあがるプロセスを見ていたし、できあがったものも何度も読んだ。大綱が半分以上を割いて訴えているのは(派閥や政治資金の問題よりも)選挙制度改革だ」と反論し、泉氏が何か言おうとすると、田崎氏は「ちゃんと聞きなさい」とピシャリ制した。「政治改革大綱が本当に正しいことなのか、僕はむしろそちらに疑問を持つ」と訴えた。

この流れに、番組MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一も「順番に行きましょう」と泉氏に促し、泉氏は田崎氏の発言後に、自身の発言を再開した。

泉氏は、番組出演後に更新したX(旧ツイッター)で「『ちゃんと聞きなさい!』と言われたのは、高校の授業のとき以来だ」などと振り返ったが、SNSには「ちゃんと聞きなさい 言いたいのは泉さんですよ」「自民党スポークスマン」など、田崎氏に批判的なコメントが相次いだ。一方「田崎氏を負かしてもなんの意味もない。本当に負かすべきは自民党。こんなガス抜きで溜飲を下げない」のコメントもあった。