昨年11月に肝内胆管がんのため73歳で亡くなった直木賞作家、伊集院静さんのお別れの会が18日、東京会館で開催された。

元環境相の自民党衆院議員・小泉進次郎氏が弔辞を読んで、伊集院さんとの思い出を語った。

進次郎氏は父の小泉純一郎元首相と伊集院さんが話していて、伊集院さんが父の話について「意味が分からない」とストレートに話すのを聞いたという。

父のいない前で「意味が分からない」と言う人はいっぱいいたが、「面と向かっていう人は初めて見た」と驚いたという。

そのときに進次郎氏は「いったいオヤジはどんな反応をするのか」と興味を持ってみつめていると、「オヤジはものすごいうれしそうだった」と話した。純一郎氏は構わずに話してして、それでもなお伊集院さんが「意味が分からない」と繰り返し、一緒に酒を飲み続けていたことを懐かしく語っていた。

伊集院さんからは「政治家としてこれは大事にしろ」と教わったことが2つあると話した。1つは「外国に政治家として行ったときに、その国に尽くした人のお墓参りに行きなさい。それはどの国に行っても大切なことだ」と心に刻まれ、「それは今でも守っています」と話した。

もう1つは「政治家という立場になれば、いろんなお祝いをされる機会もあるだろう。だけど世の中には誰からもお祝いをされない方がいることも忘れるな」と諭されたと話した。

そして最後は半分ジョークのように、「あいさつは短いのが一番だ」と話して「これ以上話すと先生(伊集院さん)に『オマエはまだ分かっていない』、そう言われると思いますので終わりますが、この中で私の知らない伊集院先生の言葉があれば教えていただきたいと思います」とまとめた。