小林製薬の「紅こうじ」サプリメントをめぐる健康被害問題で、同社は29日、新たに1人の死亡を確認したと発表した。サプリとの関連が疑われる死者は計5人となった。5人には70~90代の男女が含まれると明かした。同社はこの日、大阪市で会見し、小林章浩社長は「社会問題にまで発展し深くおわび申し上げる」などと述べ、問題の公表が遅れたことを含めて謝罪した。

同社は28日時点で、関連が疑われる入院は114人を確認しているとし、体調不良などで通院または通院を希望している人も計約680人を把握していると明らかにした。これらに対し、同社は相談・問い合わせ窓口などで通院費用を負担すると伝えているという。レシートなど商品購入の証明が必要になる。死者5人のうち、会見時点で3人の遺族と連絡を取り、うち1人と面会した。残る2人は日程を調整しているとした。

同社は窓口の電話回線を増やしているが、多くの問い合わせなどに応対できてない。現時点でこれまでに電話だけで1万5000件に上り、ほかにメールも相次いでいるという。