自民党の派閥政治資金パーティー裏金事件で、4日に党紀委員会から離党勧告処分を受けた安倍派座長の塩谷立元文科相は5日、国会内で会見し、処分を不服として「再審査」請求を検討する考えを明かした上で、党総裁でもある岸田文雄首相が処分対象とならなかったことに疑問を示した。
「処分の対象としてどうして外れたのかなという思いはあります。(首相には)派閥の長、総裁という立場もあるし、政治不信を招いた、党全体の責任だと言うこともおっしゃっている。何らかの形で、総理総裁の責任というのはあると思います」と述べ、裏金問題で岸田首相にも責任があるとの考えを示した。
また「公平に処分を考えてほしい。政治的、道義的責任というのは、『(民間企業では)何かあったら社長が責任をとる』と話が出ますが、まさにそれは道義的責任。直接関与していなくても(責任がある)といわれる。それを含めて公平にやるべきと思っている」とも述べた。
塩谷氏は、岸田首相を党総裁選でも支持し、政権発足後も支えていたことを記者に指摘され「総理にひとことあれば」と問われると「残念な思いだ。まあ(処分に関して)何かひとことあるかなとも思った」と、長年の関係から首相からの働きかけに期待していたことを示唆。「厳しい状況の中で、お互いに責任をとるというか、茂木(敏充幹事長)さんの言葉のように『自民党の窮状であって、やむを得ず処分した』という言葉が(首相から)あれば、はい、分かりましたと言ったかもしれませんね」と、首相から直接言葉があれば離党勧告に素直に応じた可能性に触れ、力なく笑った。
首相との間では「細かいやりとりはなかった。『1回来てもらいたい』というのはあったが、それをやめたのか、聴取に変えたのかは分かりませんが…」といい、落胆の色もにじませた。

