将棋の藤井聡太叡王(竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖=21)が同学年の伊藤匠(たくみ)七段(21)の挑戦を受ける、第9期叡王戦5番勝負第1局が7日、愛知県名古屋市の老舗料亭「か茂免」で始まった。両者のタイトル戦は3月の棋王戦に続き、3度目となる。藤井は叡王4連覇、伊藤はタイトル初奪取を狙う。

先手後手を決める振り駒は歩が2枚出て、藤井が先手となった。

午前9時、立会人の屋敷伸之九段(52)が定刻になったことを告げると、お互いに深々と一礼し、対局を始めた。先手の藤井はいつものようにお茶を一口飲み、心を整えてから2六歩と飛車先の歩を突いた。伊藤は8四歩と飛車先の歩を突き返した。戦型は角換わり。藤井のエース戦法を伊藤が堂々と受けて立った。

過去の両者の対戦成績は藤井の10勝0敗1持将棋(引き分け)。両者とも新年度初対局。02年生まれ同士の同学年の頂上対決がスタートした。

対局は持ち時間は各4時間。7日夜までには決着する。