藤井聡太名人(竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋王=21)が挑戦者の豊島将之九段(33)に先勝した、将棋の第82期名人戦7番勝負第2局が23日午前9時からの2日制で千葉県成田市「成田山新勝寺」で始まった。先手後手は事前にきまっており、豊島が先手で飛車先の歩を突いた。対する後手の藤井はいつものようにお茶をひと口含む「初手お茶」の後、やはり飛車先の歩を突いてスタート。相掛かりへと進行した。

藤井は20日、叡王戦5番勝負第2局で同学年の伊藤匠七段(21)に敗れた。気を取り直し、今局に臨む。これまでかけ持ちしているタイトル戦と合わせての連敗も、同一タイトル戦でのシリーズ連敗もしたことがない。踏みとどまって、名人初防衛に弾みをつけたい。

対する豊島は本年度3戦目。2日の王位戦挑戦者決定リーグ紅組で藤本渚五段、10~11日の名人戦第1局で藤井にそれぞれ敗れた。ここでまず24年度の初勝利を挙げたい。

持ち時間は各9時間。初日の封じ手は午後6時30分の時点で手番の側が行う。昼食休憩は両日とも正午から午後1時。2日目は午後5時から30分の夕食休憩がある。両日ともに午前10時と午後3時におやつが出される。決着は24日夜の見込み。

【動画】藤井聡太名人は先手・豊島将之九段の第一手を見てゆっくりとお茶をひと口