11月の米大統領選で返り咲きを目指すトランプ前大統領が13日夕(日本時間14日朝)に東部ペンシルベニア州バトラーで開催した選挙集会で、演説中に銃撃された。トランプ氏は演台から緊急避難し、右耳を負傷したが、命に別条はない。当時の状況を「右耳の上部を銃弾が貫通した」などと説明した。容疑者は、大統領警護隊(シークレットサービス)によって射殺された。米連邦捜査局(FBI)は容疑者について、同州ベセルパーク在住のトーマス・マシュー・クルックス容疑者(20)と特定した。事件では参加者でいずれも男性の少なくとも1人が死亡し、2人が重傷を負った。捜査当局は、暗殺未遂事件として捜査をしている。
米メディアによると、トランプ氏の演説中、複数回の発砲音が鳴った。トランプ氏は右耳を手で押さえるようにしながら身を伏せ、壇上の足元に設置されていたボードに隠れるようにした。すぐに複数のシークレットサービスが駆けつけ、トランプ氏をガードしながら演台から降ろそうとした際には、トランプ氏は立ち上がって右の拳を突き上げるポーズをみせた。右耳のあたりから流血していた。車両に乗せられ会場を脱出したが、その際にも何度も拳を突き上げた。聴衆からは「USA」の合唱や歓声が起きた。
トランプ氏はSNSで「右耳の上部を銃弾で撃たれた。ヒューという音と銃声が聞こえ、銃弾が皮膚を貫通するのを感じたので、何かおかしいと分かった。大量の出血があった」などと状況を報告した。トランプ氏の広報担当やシークレットサービスは「彼は大丈夫だ」と説明。地元の医療施設で治療を受けた後、施設を出たという。
捜査当局は、容疑者について「集会会場のすぐ外にある建物の屋上から複数回、発砲したが、シークレットサービスが無力化した」などと説明。ライフルを押収した。発生時、現場では、多くの聴衆も悲鳴をあげながら、遮蔽物に身を隠したり、逃げ出したりしたという。
同州は、大統領選の激戦州の1つ。共和党は15日からウィスコンシン州ミルウォーキーで、トランプ氏を正式に党候補に指名する党大会を予定しているが、トランプ氏側は参加する意向と表明した。

