ジャーナリストの伊藤詩織さん(35)が20日、都内の日本外国特派員協会で開く予定だった会見をキャンセルした。関係者によると体調不良が理由だという。
この日は、伊藤さんが15年4月に元TBS記者の男性から受けた性的暴行被害について、調査に乗り出す様子を6年にわたって記録したドキュメンタリー映画「Black Box Diaries」をめぐり、伊藤さんが元TBS記者の男性から受けた性被害に関する裁判で弁護を担当した元弁護団が同所で会見を開いた。同会見後、「Black Box Diaries」の日本版を上映後、伊藤さんの会見が行われる予定だったが、上映もキャンセルとなった。
「Black Box Diaries」、3月3日に米ロサンゼルスのドルビー・シアターで授賞式が行われる、第97回米アカデミー賞で長編ドキュメンタリー部門に、日本人の監督の作品として史上初めてノミネートされた。一方で、元弁護団側は、被害現場とされるホテルの防犯カメラ映像を本人やホテルの許諾なしに使用したと指摘している。また、海外では公益通報者にあたる捜査官Aやタクシー運転手、性加害に関する民事裁判で代理人弁護士を務めてきた、西廣陽子弁護士に関する無断録音や無断録画などが、さらされている映像が流され続けていると指摘している。
元弁護団側の佃克彦弁護士は、会見の冒頭で「先週、12日に行われる予定で準備しておりました」と、当初は会見を12日に開く予定だったと説明。その上で「伊藤さん側から、自分たちにも説明の機会を求めたいと日本外国特派員協会に話があったと聞いております。協会側も映画をご覧になった方が良いということで今日午前が我々、午後が伊藤さんの会見になりました。我々は、せっかく準備したから、12日にお話を聞いていただきたかったが、8日、延びたので残念に思った」と、伊藤さんが会見を開きたいという声を受けて、会見を延期したと説明した。
一方で「今日は、伊藤さん側も会見をしてくれることには、むしろ歓迎しました」とも語った。「なぜかというと、私たちも伊藤さん側の理由を聞きたかったからです。なかなか、話し合いをする機会をいただきたかったもので、昨年7月から、なかなかコミュニケーションが取れない中で、楽しみにしていました」と、伊藤さん側とコミュニケーションが取れていない中、前後して会見を行うことが、伊藤さん側の考えを直接、聞くことができる機会だと考えていたと語った。「結果として、今日の午後、会見がなされないことは残念に思います。そう言う意味で、延びてしまったこと、伊藤さんの説明が聞けないことで、二重の意味で残念」と語った。

