藤井聡太王座(竜王・名人・王位・棋聖・棋王・王将=23)が同学年の伊藤匠叡王(22)の挑戦を受ける、将棋の第73期王座戦5番勝負第2局が18日、神戸市「ホテルオークラ神戸」で行われ、後手の伊藤が藤井を下し、シリーズ対戦成績を1勝1敗のタイにした。藤井は3連覇、伊藤は王座初奪取を目指す。

「ひふみんEYE」でおなじみ、加藤一二三・九段(85)が対局を振り返ります。

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大激戦でした。藤井王座と伊藤叡王が、競技場での直線勝負となって写真判定の末に決着した世界陸上の男子マラソンのように、手に汗握るデッドヒートを見せてくれました。将棋の場合は難解な終盤、特に1分将棋の「指運勝負」になると、何が起きるか分かりません。藤井王座は、一昨年の棋王戦第3局でも詰みを逃しています。本局もやはり、どこがチグハグだった印象です。

対局は、角換わりから激しい攻め合いになりましたが、ちょっと苦しかった伊藤叡王は2二に銀を引いた手が見事でした。局面を複雑化する粘りの一手ですが、これを境に流れが徐々に傾きました。王座戦開幕局に負けるまで12連勝したり、王将戦で初めてリーグを果たすなど活躍が目立ちます。最後まであきらめない姿勢に好感が持てます。

これで1勝1敗。改めての3番勝負が面白くなってきました。(加藤一二三・九段)