5連覇を目指す井山裕太王座(碁聖=36)に一力遼4冠(28)が挑戦している、囲碁の第73期王座戦挑戦手合5番勝負第4局が21日、神戸市「ホテルオークラ神戸」で打たれた。対局は午後5時24分、159手までで一力が黒(先手)番中押し勝ち。対戦成績を3勝1敗として初の王座を獲得した。同時に保持する棋聖・名人・天元・本因坊と合わせて、自身初の5冠となった。「目標としていたので良かった。さらに成長できるよう頑張りたい」と話した。
囲碁界では2009年(平21)4月の張栩(ちょう・う)九段(名人・王座・天元・碁聖・十段)、12年11月の井山(王座・天元・本因坊・碁聖・十段)に続き3人目だ。
自身も5冠の経験がある張栩は、「5冠となり日本囲碁界で圧倒的な第一人者となりました。私は運が良かったですが、一力さんは私よりはるかに優秀で碁の才能も努力も素晴らしい。偉業を達成されましたが、さらに上を目指せるでしょう。6冠、7冠、そして世界戦での活躍を期待しています」とコメントした。
また、一力の師匠の宋光復九段は、「5冠達成おめでとうございます。初めての出会いから20年以上の中でさまざまなことを乗り越えて来ました。特に内面の優しさから来る、勝負師になりきれない精神面での課題を大変な思いの中で克服しました。どんな状況でも日々の研さんを怠らない姿勢は、師匠の私から見ても立派です。若い棋士たちの模範となっていることでしょう。年明けの世界戦決勝など過密日程の中で体調管理には留意してください。さらなる飛躍を楽しみにしております」と祝福した。
今後、一力には7冠全制覇の期待がかかる。残るは碁聖と十段だ。「1局1局丁寧に戦っていきたい」と終局後、語っていた。

