石破茂前首相は8日夜、BS-TBS「報道1930」(月~金曜午後7時30分)に生出演。「首相時代は孤独だったか」の問いに「国家のあらゆることが自分に課せられている。緊張感、重圧感はそれはすごかった」とした上で、「総理をやっている間は、ほとんど飲むこともなかった」と、振り返った。

石破氏は、番組キャスターの松原耕二氏に「総理になられる前、総理になった人がみんな『官邸に入ると、最も大事な情報が入らなくなる』と言うとおっしゃっていた。実際になられてみてどうだった」と問われ、「(情報は)山ほど入ってきますよ。いろんな情報が入ってくる」と応じた。 一方で、「辞めた後にしみじみ思うこと」とした上で、「総理の先輩に聴いたのは、『だれも本当のことを言ってくれない』ということをおっしゃった方がいた。みんな、総理のもとにはいい情報を上げたいし、機嫌を損ねることは言いたくない。各省からはバラバラの情報が上がってくる。いろんな情報が錯綜(さくそう)して、優先順位が時々分からなくなったと。どの総理も経験したことではないか」と語り、「(自身の首相在任中は)秘書官室は最善の努力はしてくれたと思う」と述べた。

松原氏に「総理は、孤独な仕事でしたか」とさらに問われると、「私もいくつか大臣をやらせていただき、どうしようか迷うこともあった。大臣なら『総理どうしましょう』と言いに行けるが、総理はだれにも言えない。自分の判断なんだから」と、判断を迫られた際の重圧感をにじませ、「国家のあらゆることが、自分に課せられていること。緊張感、重圧感は、それはすごかった」と振り返った。

「でも、それがいやなら(首相を)やるなという話」とも付言した。

そうした局面の時、どう対応したのか問われると「私は、そんなに飲むのが苦手な方ではないが、総理をやっている間は、ほとんど飲むこともなかった」と明かし、「いざというときに総理が酩酊(めいてい)しているではすまない。公邸に帰って、いろんな電話やメールとかの対応が終わって、ようやく終わるのが午前1時くらいですから、それからいろんなことを考えた」と述べた。

その上で、高市早苗首相が「働いて、働いて、働いて、働いて、働いてまいります」のフレーズで、総理総裁への覚悟を示したことに触れながら「そういう(激務になる)ことを、彼女も想定して言ったんじゃないかな」と、口にした。