藤井聡太6冠(竜王・名人・王位・棋聖・棋王・王将=23)が、8日放送された第75回NHK杯トーナメント決勝で増田康宏八段(28)を下して2年連続3回目の優勝を果たした。初優勝を目指す先手増田の猛攻をしのいで反撃のチャンスをうかがい、見事に逆転勝ちした。

「角換わりから増田八段の攻めを受ける展開で、中盤から鋭く攻めをつなげられて終盤苦しくしてしまった。こちらに即詰みがあったのは幸運だった」と対局を振り返った。連覇については、「どれも緊迫した終盤の対局ばかりでした。決断良く誘うという取り組み、心がけがよい方向が出た。うれしく思っております」と表彰式で語った。

一方、初優勝を逃した増田は、「途中は攻める展開で主導権を握ることができたのは成功でした。中、終盤以降にミスが出たのが痛かった。優勢になっても、最後逆転されてしまう恐れがあったがそれをくらってしまった。来期もまた頑張りたい」と話していた。

藤井と増田は現在、棋王戦5番勝負でも対戦している。第3局を終えて挑戦者の増田が2勝1敗で、初のタイトル獲得まであと1勝としている。第4局を来週15日(栃木県日光市)に控えている。

藤井は8、9日とやはり1勝3敗でかど番の王将戦7番勝負第5局を永瀬拓矢九段と戦っている。この優勝を契機に巻き返せるか。