国民民主党の玉木雄一郎代表は29日の定例会見で、ワシントンで行われた米中首脳会談の関連行事の中で、トランプ米大統領が、米中両国が第2次大戦中「同盟国」になったと発言したことについて「正直驚いた。我々からしたら正直、中あまり気持ちのいい表現ではなかった」と指摘した。
トランプ氏は23日に開催した習近平国家主席夫妻の歓迎式典の際、第2次大戦中、米国と中国が「多くの違いを乗り越え『同盟国』になった」と異例の言及をした。これに対し習氏は晩餐(ばんさん)会のあいさつで「80年以上前、中米の国民は肩を並べ、日本の軍国主義の侵略者に立ち向かった」などと呼応。米国の大統領が中国のトップを前に米中両国を「同盟国」と言及するのは極めて異例で、会談後にホワイトハウスがまとめた「成果文書」にも同様の文言が含まれており、日本国内で波紋を広げている。
玉木氏はこの米中会談に関して問われた際、「米中首脳会談におけるトランプ大統領の『米中は同盟国』という表現については、正直驚きました」と指摘。「その中国というのは(当時は)中韓民国であって、中華人民民共和国ではない。その当時は存在していませんから、その意味では、ある意味事実であり、かつ、若干、我々からしたらあまり気持ちのいい表現ではないというのは率直な思いです」と述べた。
「同盟国」発言を「(習氏への)リップサービスかもしれない」と推測しつつ、「結果として、今中国が仕掛けている、たとえば日本を『新型軍国主義』と呼んだり、ロシアもそういう言説がありますが、その歴史戦をむしろ(米国が)補強するような形になってしまっていることには、非常に落胆をしている」とも言及。「会談での単なる口頭でのやりとりではなく、ホワイトハウスが発した文書にもテキストとして残っていることについては、今後また、こういう文書がいろんな歴史戦に利用される可能性もある」と強い懸念を示した。
その上で、トランプ政権に対し「日米同盟の重要性をあらためて確認していただき、日米同盟は単に日本のみならず、アメリカの国益にとっても極めて重要」と訴えた。「多くのアメリカの関係者はご理解していただいていると思う」としながらも、「言葉は非常に大事。そういうことを踏まえたアメリカの外交姿勢、安全保障政策を展開していただくよう求めたいし、日米同盟の世界の公共財としての重要性を、粘り強くトランプ政権や関係者に主張し続けることが大事なんだと思う」とも主張した。

