今週唯一の重賞はサマーマイルシリーズ第2戦の中京記念(G3、芝1800メートル、24日=小倉)。この夏は七夕賞を勝っている関東のベテラン、田中勝春騎手(51)が夏の小倉に初参戦する。コンビを組むワールドウインズ(せん5、武幸)は前走メイSで3着に好走しておりチャンス十分。ナツコクでも“カッチースマイル”がはじけるか。

    ◇    ◇    ◇  

ナツコクに絶好調カッチーがやってくる。「夏は初めて? そうかもしれないね」。小倉の騎乗成績は【2 3 1 20】で、すべて2~3月の冬開催。11年3月には小倉で行われた中京記念(芝2000メートルで施行)に騎乗し、8番人気シャドウゲイトを2着に導いた好騎乗があった。「小回りだからいろんな展開があるよね。その時々で変わるから簡単にはいかない」と小倉の印象を語る。

今回の遠征で勝てば11年3月19日以来となる小倉での勝利だ。中京記念のパートナー、ワールドウインズには前走のメイS3着を含めて、4度騎乗し相性がいい。「前走もいい走りをしていた。一瞬の脚がある馬だし、平たんなコースになるのはいいと思う」とうなずいた。

七夕賞をエヒトで制し、充実の夏が始まった。JRA重賞は19年函館記念以来3年ぶりの勝利だった。「はまれば好勝負できる馬に乗せてもらっているし、その馬の力を引き出せればと思って乗っている」。

7月、8月はいずれも200勝を挙げている夏男。暑い夏を戦う秘訣(ひけつ)を問うと、「普段から外で遊ぶことかな。日光に当たって、パワーをもらわないと。暑いのに慣れることが大事だと思う。今週も頑張るよ」。暑さ対策の長袖に身を包んだ51歳は白い歯を見せ、週末の全力騎乗を誓った。【木南友輔】

◆田中勝騎手の中京記念成績 4度騎乗して【2 1 0 1】。10年シャドウゲイト(4番人気)、14年サダムパテック(7番人気)で制した(10年は3月の中京二千、14年は7月の中京千六)。小倉二千で行われた11年もシャドウゲイトで2着。舞台設定は違っても相性の良さは見逃せない。