バーイード(牡4、W、ハガス、父シーザスターズ)が英チャンピオンSに向かうことが決まり、大手ブックメーカー各社は同馬の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月2日=パリロンシャン)へ向けた単勝前売りオッズを取り下げている。バーイードが消え、繰り上がる形で、愛チャンピオンS覇者ルクセンブルク(牡3、A・オブライエン、父キャメロット)が1番人気に浮上。「パディーパワー」は4・0倍、「コーラル」「ラドブロークス」「ウィリアムヒル」などは5・0倍のオッズを提示している。

ルクセンブルクは父が12年の英2冠馬キャメロット。その父がモンジューという血統。アイルランドの天才調教師エイダン・オブライエンが管理し、ライアン・ムーアが主戦を務めている。昨年はデビューから3連勝でG1フューチュリティトロフィーを制し、今年初戦の英2000ギニーは3着。その後、筋肉を痛めたために英愛のダービーには出走せず、復帰戦となった8月のG3ロイヤルウィップSを勝利。先週行われた愛チャンピオンSはパリ大賞覇者オネスト、仏ダービー馬ヴァデニ、ミシュリフなどを破っている。

また、仏ダービー、エクリプスSを制し、愛チャンピオンSで3着に敗れた後、動向が注目されているヴァデニ(牡3、J・ルジェ、父チャーチル)については陣営から明言こそないものの、凱旋門賞出走の可能性は低いとみられており、多くのブックメーカーが凱旋門賞の前売りから名前を外している。レーシングポスト電子版は「凱旋門賞参戦の可能性は残っているが、スタミナの心配がある」と報じている。