仏ダービー、エクリプスSを制したヴァデニ(牡3、J・ルジェ、父チャーチル)が凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月2日=パリロンシャン)に参戦する可能性が高まったと、21日のパリチュルフ電子版が伝えている。

アガカーン殿下のレーシングマネジャーが「馬場がボン(良馬場)~スープル(やや重に近い重馬場)のままであればヴェデニを凱旋門賞に出走させることを決めました。10月2日に出走する可能性は高いでしょう」とコメントしている。

ヴァデニは6月の仏ダービーを5馬身差で圧勝し、6月のエクリプスS(英国)はフランス調教馬としては62年ぶりとなる歴史的な勝利を挙げた。G1・3連勝を狙った10日の愛チャンピオンSは3着。1番人気に推されていたが、同世代のルクセンブルク、オネスト相手に敗戦を喫していた。

血統的には父チャーチルが17年の英愛2000ギニーを制したマイラーであり、次走は英チャンピオンS(G1、芝1990メートル、10月15日=アスコット)が有力視されていた。「コーラル」「ラドブロークス」など大手ブックメーカーの一部は愛チャンピオンS後に凱旋門賞へ向けたヴァデニの単勝前売りオッズを取り下げていたが、パリチュルフの報道を受け、「コーラル」「ラドブロークス」の2社は同馬の単勝前売りオッズを12倍で復活させた。

愛チャンピオンSの前には主戦を務めるスミヨン騎手が凱旋門賞への意気込みを語っており、報道通りに参戦が実現すれば、優勝候補の1頭であることは間違いない。