2番人気のプリティーチャンスが直線の攻防から抜け出し、重賞初制覇を飾った。時計は1分51秒7(重)。岩田望来騎手(22)、野中賢二調教師(57)ともレディスプレリュードは初制覇となった。

動きのある展開にも動じず、道中は前を見ながら5~6番手。徐々に進出して迎えた直線、鞍上の気合に応えて脚を伸ばすと、内で競り合うテリオスベル、ショウナンナデシコをまとめて捉えた。岩田望騎手は「手応えよく4角まで回れて、これならと直線で追い出しました。しっかり脚を使ってくれると信じていたので、必死の思いで馬も応えてくれた」。パートナーの全5勝、いずれも手綱を取ってきたようにコンビ相性は抜群。「今日はこの馬のいいところをすべて出し切れてよかったと思います」と胸を張った。野中師は「これで賞金が加算できたので、いろんな選択肢ができたと思います」と今後への期待を膨らませていた。【渡辺嘉朗】

◆プリティーチャンス ▽父 シンボリクリスエス▽母 フューチャサンデー(サンデーサイレンス)▽牝5▽馬主 広崎利洋HD(株)▽調教師 野中賢二(栗東)▽生産者 藤原牧場(北海道新ひだか町)▽戦績 19戦5勝(うち地方4戦1勝)▽総収得賞金 1億1173万3000円(うち地方4563万円)▽馬名の由来 見事な運

 

<テリオスベル=2着>江田照騎手 スタートで行けない時はペースが遅くなれば(途中で)行こうというのは考えていた。直線に向いた時の手応えはすごくよかった。最後も頑張って走ってくれていた。<ショウナンナデシコ=3着>吉田隼騎手 内枠でスムーズな競馬ができた。押し出されてハナに立ったけど、行く馬がいればどうぞと。砂をかぶる競馬でもマイペースで行けた。これをたたいて次はよくなると思う。

<フラーレン=4着>坂井瑠騎手 状態は変わらずよく、レースもスムーズにリズムよく運べて、昇級戦を考えれば上位ともそれほど差がなく、頑張ってくれたと思います。

<リネンファッション=5着>酒井忍騎手 砂をかぶらないレースをと言われて、スタートもよかったのであの位置に。馬場も味方したみたいで我慢してくれた。力はありますね。

<メモリーコウ=6着>和田譲騎手 スタートもよくて、道中も手応えよく、しまいもしっかり伸びた。内容はよかったと思う。

<レディバグ=7着>酒井学騎手 直線でちょっとバラバラになってしまったけど、ここ最近のなかでは苦手な右回りでもコーナリングをこなしてくれた。