今年最初のJRA・G1、フェブラリーS(ダート1600メートル、20日=東京)の最終追い切りが16日、美浦トレセンで行われた。根岸Sで重賞初制覇と勢いに乗るレモンポップ(牡5)を管理する田中博康調教師(37)が、共同会見に出席した。一問一答は以下の通り。
-根岸Sを振り返って
田中博師 得意の千四という舞台だったので頑張ってほしいなと思っていました。スタートで若干後手に回ってしまいましたけど、レモンポップに時々あることなので、そこはうまくジョッキーが乗り慣れた戸崎さんだったのでうまくリカバリーしてくれました。3角から少し早めに来た馬につられる形になりましたけど、その辺もうまく対処してくれまして、なかなか厳しい流れだったと思いますが、よくしのいでくれたなと思います。
-ゴール前も後続をよくしのいだ
田中博師 そうですね。武蔵野Sで負かされたギルデッドミラーが来ていましたし、そこは道中厳しい流れだなと思って見ていたので、しのいでくれないかなと思っていました。
-G1へめどが立ったか
田中博師 そうですね。厳しい競馬をしてこのくらいの着差だったので、また馬もパワーアップした状態で出せればやれるんじゃないかなという手応えはありました。
-中2週の間の調整は
田中博師 根岸Sが本当に厳しい競馬だったので、千四ダートの後はあまりダメージが残らないことが多い子ですけど、今回はさすがに2、3日は疲労感があるかなという状態だったので、しばらくは回復に努めました。先週末くらいからは大きいところも乗れましたし、順調に回復してくれたなと思っています。
-中間の内容は
田中博師 1週前の週中は特にこれといった時計は出してないです。週末に追い切りと言われるような坂路で時計は出しましたけど、とてもいい動きだったと思っています。
-最終追い切りは
田中博師 瑠星には本当に感触を確かめてもらうという意味合いでの追い切りだったので、普段レモンポップは当該週にジョッキーを乗せることもないんですけど、今回はイレギュラーなケースになったので、本当に感触を確かめる程度の微調整でしたけど、いいコンタクトで追い切れたかなと思っています。
-追い切り後に騎手と会話は
田中博師 非常に乗りやすい子なので、その辺はうまく感じ取ってくれたかなと話している感じでは受け取れましたし、そんなに不安なく臨めるんじゃないかなと、話していました。
-最終追い切りを木曜にした理由は
田中博師 これといってないですけど、いつも調整パターンというか、回復具合を見て水曜というのも考えましたけど、特に変わったことはしていないです。
-東京1600メートルと1ハロン延長となるが
田中博師 レモンポップにとっては距離的なところでいえば少しぎりぎりかな、というところもあるのですが、実際2度経験していますし、その時に大きくパフォーマンスを落としたかといえばそうではないので。そのあたりは許容範囲の距離だと思います。
-理想のレース展開は
田中博師 理想といいますか、本当にこの子はゲートで後手に回ることもありますけども、とにかく何もしなくても馬が勝手にリカバリーできる能力がありますし、もちろんゲートが出たら出たでいいですけども、その時のあれでいいですし、周りの動きもありますし、そんなに変に難しいポジションにはならないと思いますが、初めてコンタクトをとるジョッキーなので、変に先入観もなく乗ってもらえればと思います。
-相手関係は
田中博師 やっぱりG1の舞台で戦っていた馬が多い印象なので、人気にはなると思いますけども、挑戦者であることは変わらないのかなと思っています。
-ファンにメッセージを
田中博師 前哨戦をいい形で勝って大舞台に臨めます。支持も得ていることはすごく感じているので、レモンポップとともに大きい舞台を勝てるように頑張りますので応援のほどよろしくお願いします。
-当該週にジョッキーを乗せることはイレギュラーとあったが、自身も騎手出身で事前のコンタクトをとることの重要性はどのように感じているか
田中博師 そうですね。本当に競馬場でのテン乗りというのはレモンポップに限らずありますし、問題はないですけども、強いて言えば1回乗ることで安心感はやっぱりあると思います。わざわざ乗れる状況ではあったので、乗せないというリスクをとる必要はないかなと。順調に回復できたのと、先週の週中に追い切っていないので(その時点で)ジョッキーを乗せるというのは決めていたので、その辺を含めて先週追っていないというのもあるので、少し馬が競馬だと理解してもいいと思って当該週にジョッキーに乗ってもらっています。