いよいよ明日4日、東西で新人騎手6人がデビューする。

田口貫太騎手(19=大橋)は両親が笠松競馬の元騎手で父・輝彦さんは現調教師。競馬一家に育ったが、甲子園にあこがれる野球少年だった。17年、父に連れられ訪れた東京競馬場、レイデオロが勝ったダービー観戦が転機になった。「笠松には行ってましたが、大きな競馬場は初めてで…。あんなに広くて、たくさんお客さんが入っている競馬場を僕は知らなかった」。

中学2年の田口少年の心に騎手になりたい思いが芽生えた。両親は応援してくれた。2度目のチャレンジで競馬学校に合格。いよいよデビューを迎える。「1年目の目標は30勝。デビュー週から勝てるように頑張りたいです」。土日阪神の計9鞍で初勝利を目指す。

■佐藤翔馬 東の新人最多、土日7鞍騎乗

名前通りに馬とかけていく。佐藤翔馬騎手(18=小桧山)は関東の新人最多となる土日中山で7鞍の騎乗依頼が集まった。父は川崎競馬の佐藤博紀師。物心がつく3歳になる頃には、当時の父と同じく騎手になることが将来の夢になっていた。佐藤騎手は「幼い頃から憧れ続けてきた職業に就けることが楽しみで、わくわくしています。バランスという面では他の人よりたけていると思うので、馬たちの邪魔にならないポジションを見つけて騎乗していきたいです」と迫るデビューを心待ちにする。今週末は両親も中山へ駆けつける予定。

■小林勝太 落ち着きある騎乗が持ち味

小林勝太騎手(20=小野)は落ち着いた騎乗ぶりが持ち味だ。実家は長野・松本市で牧場を経営。物心ついた頃から馬にまたがり、小学4年時の12年にジョッキーベイビーズで優勝。競馬学校で成績優秀者に贈られるアイルランド大使特別賞を獲得した。中山で土曜3鞍、日曜2鞍の計5鞍に騎乗予定。「落ち着いて丁寧に乗ることを意識しています。他厩舎の方からも声をかけていただいていますし、しっかりと結果を出したいです」と意気込んだ。

■石田拓郎 夢は凱旋門賞「いつか勝つ」

石田拓郎騎手(18=新開)は凱旋門賞制覇を夢に見る。「日本の馬、日本人ジョッキーが勝っていないので、いつか勝ってみたいです」。父実さんは宗像厩舎の助手で、21年目黒記念制覇のウインキートスを担当していた。中山で土曜3鞍、日曜2鞍の計5鞍に騎乗予定。「デビューが近づくと緊張してきました。父からは『考えすぎず気楽に頑張れ』、新開先生からは『迷ったら積極的に乗りなさい』とアドバイスをもらったので一生懸命頑張りたいです」と力を込めた。