2番人気パクスオトマニカ(牡、久保田)が逃げ切り、最後のダービー優先出走権を獲得した。勝ち時計は2分1秒2。ハナを切って前半1000メートル1分2秒4のゆったりとしたペースを刻み、直線でも余力十分。迫るアヴニールドブリエを1馬身差振り切った。

控えた前走から一転しての積極策。久保田師は「何とか権利を取ってダービーへと。これで負けたら仕方ないと思っていました」と意欲の作戦だった。毎日杯覇者のシーズンリッチに続き、ダービーは2頭出し。「ここからは無事にゲートインさせることが仕事ですからね。気を引き締めていかないと」と既に目は真剣だ。

引き続き田辺騎手とコンビを組む予定だ。同馬は初の2400メートルへの挑戦。昨年アスクビクターモアで3着の鞍上は「先手を取れるのは武器になる。それを生かして頑張れれば」と力を込める。デビュー22年目の制覇へ。田辺の目にも闘志がみなぎっていた。