子どもの頃、友人と大きな公園で4つ葉のクローバーを探す遊びがはやりました。見つけるまでは楽しいけど、肝心の“その後”はまるで覚えていません。自宅で保管したのか、そのまま公園に置いて帰ったのか。小さい頃の記憶なんてそんなもんです。

毎年、2回札幌4日目に行われるクローバー賞は勝ち馬探しも楽しい上、その後も幸運を届けてくれるので必見です。特にここ2年は。21年ラブリイユアアイズは阪神JFで8番人気2着、22年ジョリダムは地方所属のまま今年6月のSTV賞に参戦して11番人気3着に入り、驚きと高配当をもたらしました。馬券的に長く世話になるであろう馬が隠れているレースなのです。

今年のクローバー賞は個人的に2択の見立てです。テラメリタ(牝、須貝、父ブリックスアンドモルタル)と、ノヴァエクスプレス(牡、鈴木慎、父アジアエクスプレス)。どっちを本命にしようか悩んでいます。

前者はこの世代最初の新馬戦勝ち馬。遊びながら3馬身半差の逃げ切りはインパクトが大きかったです。野本厩務員は「競馬でメンコを外したために余計にふわっとした。今回はメンコをつけるんじゃないかな。ゲートと集中力。それをクリアすれば。洋芝は大丈夫だと思う」と連勝を意識します。

後者は“マジックマン”ことモレイラ騎手が騎乗予定。内にもたれつつも新馬戦のラスト3ハロンを全て11秒台前半のラップで駆け抜けた走りが素晴らしかったです。調教役のルーキー小林勝騎手は「環境に慣れてきましたし、欠点があまりない感じです。2歳という感じがしません」と素質を高く評価。世話役の小林厩務員も「普段接していてもいい馬、という感じです。カイバもよく食べるし、470キロ台後半で出られれば」と展望を語りました。

幸運のクローバー探し。他にも魅力的な馬はいますが、このレースには点数を絞って(樋口)一葉くらいの金額を投じたいと思っています。【松田直樹】