岩手の超大物2歳馬フジユージーン(牡、瀬戸)が大楽勝して、今年から創設された2歳M1重賞の初代王者の座に就いた。父はゴールデンバローズ。

出遅れながら直線は独走した。2着に1秒9差をつける大差勝ち。重賞2勝目、デビューから無傷の4連勝とした。勝ち時計は1分25秒3。

今回の舞台はキャリア2戦目の7月に経験済み。6月のデビュー戦に続き先手を奪って逃げ切った。盛岡での1分26秒0の勝ち時計(重馬場)は2歳馬として破格で、一気に全国から注目されることになったが、やや重のこの日はさらに時計を0秒7短縮した。

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瀬戸幸一調教師は「2戦目が強烈でしたからね。前走は地元競馬でもあったので、体が立派すぎたと思いました。ですから今回は調教を強化して臨み、1週前に併せ馬を消化。これで仕上がったと思います。スタート直後のスピードがもうひとつですので、これが今後の改善点。それでも1分25秒3をマークしましたからね。思った以上に素晴らしいタイムでした。次走は南部駒賞。私自身、久々に出会った大物ですので、今後も大事に育てていきたいと思っています」。

 

◆ネクストスター 来年から本格的に始まる「全日本的なダート競走の体系整備」の一環として、全国8つの地方競馬場で2歳重賞「ネクストスター」を創設。1着賞金1000万円は全場共通。これらのレースから24年5月に園田で行われる3歳短距離路線の最高峰、兵庫チャンピオンシップ(Jpn2、ダート1400メートル)への道がスタートする。