G1・6連勝を成し遂げたイクイノックス(牡4、木村)を所有するシルクレーシングの米本昌史代表は、同馬の今後について「あらゆる可能性を検討したい」と話すに留めた。その選択肢には当然、現在ファン投票1位を独走する有馬記念参戦も候補に入ってくる。

前走の天皇賞・秋連覇に続く、好位抜け出しでのジャパンC制覇。最後は流しつつ、3冠牝馬リバティアイランドに4馬身差をつけてゴールを迎えた。同代表は「すごかったですよね。とにかく、それしか」と、驚愕(きょうがく)の走りをため息交じりに振り返った。23年シーズンに残る国際舞台の大レースは、12月の香港国際競走くらい。現在、レーティング129ポンドで世界1位に君臨する同馬は、年間世界1位をほぼ確定させた。また、同じく20年ジャパンCで歴代最高獲得賞金を更新した、かつての所属馬アーモンドアイの記録を今回で大幅に更新した。

「とにかく無事にゴールまで走ってくれ、と。あのメンバーの中でああいう競馬を見せてもらって幸せです。最後は立ち上がって見ていました。感傷的なルメールさんを見るのはアーモンドアイ以来でした。それだけのプレッシャーの中、いろんな思いをもって競馬に乗ってくれたんだと思います。私も感傷的になりました。素晴らしいジョッキーだと思います」

人馬に賛辞の言葉を贈り、勝利の感動に浸った。