香港のシャティン競馬場で28日、“注目の対決”が行われた。5組が組まれたこの日のバリアトライアル(実戦形式の調教)の1組目(7頭立て)に登場したのは、香港で3季連続年度代表馬に輝いている最強馬ゴールデンシックスティ(セン8、K・ルイ、父メダリアドーロ)と、香港中距離路線の最強馬ロマンチックウォリアー(セン5、C・シャム、父アクラメーション)。

2頭はそれぞれ香港国際競走(HKIR、12月10日=シャティン)の香港マイル(G1、芝1600メートル)、香港カップ(G1、芝2000メートル)に出走を予定しており、これが実質的な1週前追い切りとなった。

芝1600メートルで行われ、6番枠からヴィンセント・ホー騎手騎乗のゴールデンシックスティ、大外7番枠からジェームズ・マクドナルド騎手騎乗のロマンチックウォリアーがスタート。向正面は後方で2頭が併走する形で進み、3コーナーで先にロマンチックウォリアーが進出。直線はロマンチックウォリアーが先行勢を差し切る形で先頭でゴール(走破時計は1分37秒05)し、ゴールデンシックスティは大外からロマンチックウォリアーに馬体を併せるところでゴールとなった(3位入線)。

ロマンチックウォリアーは今秋、オーストラリアのメルボルンに遠征し、香港調教馬として歴史的なコックスプレート制覇を達成。帰国初戦、香港カップ連覇へ向け、バリアトライアル後のシャム師は「検疫があったので、このトライアルが彼には必要でした。マクドナルド騎手はとても前向きな報告をしてくれました」と上々の感触を伝えている。

先着を許したゴールデンシックスティも2年ぶり3回目の香港マイル制覇へ視界は良好だ。ホー騎手は「もう少しペースが速くなって欲しかったけど、問題ありません。彼(ゴールデンシックスティ)は私が何を望んでいるのかを知っています。ハッピーですよ。(香港マイルは)外国馬や香港の馬たちに強い馬がいるので挑戦です。ただ、楽しみです。彼はフレッシュなときにいつもいい走りをしてくれますし、今日のトライアルがいい刺激になります」とコメントしている。