2歳中距離王を決めるホープフルS(G1、芝2000メートル、28日=中山)の追い切りが20日、東西トレセンで行われた。芙蓉Sを制したシリウスコルト(牡、宗像)が美浦ウッドで大迫力の動きを披露。併走馬を楽々と抜き去り、上々の仕上がりで大一番への準備を整えた。

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突き抜けた。美浦ウッドで3頭併せ。三浦騎手が手綱を取るシリウスコルトが躍動した。中カーリングホリデー(新馬)を10馬身半、外ノーティアス(障害未勝利)を14馬身半と大きく追走。あまりの差に単走追いのように見えた。終盤から加速すると、みるみるうちに前との差を詰めて、ゴールでは僚馬2頭に3馬身先着。スピード感、迫力ともに段違いの追い切りだった。宗像師は「動きを見てほっとした。ここ2週、三浦騎手が乗ってくれて、ちょっと力むところとかを確認してもらった。動かせば指示通り動く馬」と評価を上げた。

同舞台の芙蓉Sを2馬身差で完勝。これまでよりも1列ポジションを上げた先行策で結果を残した。馬体もプラス8キロと成長した姿を見せつけ、収穫だらけの一戦だった。今回は重賞勝ち馬などさらに相手は強くなるが、地の利があるのは大きい。師は「中山なので前回みたいに、いいところで競馬ができれば」と話す。あとは最終追い切りを残すのみ。抜かりなく、進めていく。【舟元祐二】