94年弥生賞、96年七夕賞を制したサクラエイコウオーが12月30日、老衰のため、余生を過ごしていた新和牧場(北海道新ひだか町)で息を引き取った。32歳だった。昨年5月にナイスネイチャがこの世を去って以来、存命のJRA重賞勝ち馬では最高齢だった。

父にマルゼンスキーを持つ同馬は93年、同期のサクラローレルと同じく境勝太郎厩舎からデビューした。弥生賞で重賞初勝利し、皐月賞、ダービーではともに3番人気も大敗(8、11着)。脚部不安で長期休養を挟むも、6歳時に七夕賞を制覇。西田雄一郎騎手(現調教師)に重賞初制覇をプレゼントした。その後再びの脚部不安で現役を引退。新和牧場で功労馬として過ごしていた。

同牧場の谷岡真喜代表は「とにかく元気いっぱいの馬でした。ただ、最後は横になれない時期が続いて獣医師さんに治療してもらいました。それで横になってくれましたが、そのまま夕方頃に息を引き取りました。サクラローレルとは現役時に向かいの馬房同士だったそうで、引退後にローレルと同じくリンゴが好きになって、リンゴが食べられないと暴れるくらいでした。JRA重賞勝ち馬で最高齢となれたのは、この馬に3つ目の勲章になると思いますよ。天国でもゆっくりと過ごしてほしいですね」としのんだ。