東京競馬開幕週の21日は、オークストライアルのフローラS(G2、芝2000メートル)がメインに行われる。新馬→水仙賞(1勝クラス)と無傷で連勝中のクリスマスパレード(牝3、加藤士)に注目だ。過去10年で最も勝利を挙げているのは前走1勝クラスから臨んだ組で【6・3・3・59】(勝った6頭中5頭は前走1着)。重賞組の【3・5・5・38】を上回る。

17日、クリスマスパレードは美浦ウッドで最終追い切りを行った。ユニヴェールアン(3歳未勝利)を追いかけ、ゴール前仕掛けられると2馬身先着。5ハロン68秒3、3ハロン38秒6-ラスト12秒2をマークした。馬体維持を図って、もう強い稽古は必要なかった。加藤士津八師(39)は「理想通りのいい調教ができた。思った以上に時計が出て、流した後も元気に走っていた」と満足そう。

普段はやんちゃな面があり、朝、馬房を出る際など尻っ跳ねをしたり、ジャンプするという。師によると「バネのある馬ってやるんですよね」。

開業6年目の加藤士師は、先週皐月賞を7番人気コスモキュランダで首差2着と、あと1歩まで迫った。桜花賞にはコラソンビートを送り込んだ(5番人気16着)。フローラSでクリスマスパレードが2着以内で権利を取れば春クラシック4戦すべてに参戦することになり、オークスもダービーも夢が膨らむ。「本当に楽しみですね」。厩舎の土台ができて、いい馬が集まる。この勢いには逆らえそうもない。【岡山俊明】