16日に帯広競馬場で行われたばんえい競馬の最高峰「ばんえい記念」を制したメムロボブサップ(牡9、坂本東)の渡来心路(わたらい・こころ)騎手(35)に対し、競馬ファンからの賛辞の声が止まない。

メムロボブサップは2年ぶりの勝利へ向け、単勝1倍台の人気を集めることが濃厚だった大本命馬。トップジョッキーの阿部武臣騎手がデビューから109戦中108戦でコンビを組んでいたが、レース前日の15日、負傷のために渡来騎手へ乗り替わりとなることが決まった。

渡来騎手は20年4月のスプリングC(3着)以来、メムロボブサップとは2度目のコンビ。ばんえい記念は初騎乗だったが、プレッシャーに打ち勝って大役に見事に応え、メムロボブサップを勝利へ導いた。

猛烈な雪が降り、高速馬場となったレースでも、あわてず中団追走の落ち着いた騎乗。最後の直線で鮮やかに差し切りを決め、ゴールの瞬間には力強いガッツポーズを見せると、勝利騎手インタビューでは馬主、調教師、ファン、そして、この日まで馬を完璧に仕上げてきた主戦の阿部騎手に感謝を伝えている。

X(旧ツイッター)では競馬ファンの感動の声が相次いだ。「渡来心路これはお見事」「本当に代打騎乗ですかってぐらい堂々とした競馬だった」「渡来心路騎手、お見事代打ホームラン!」「とんでもない役回りでよくやった」「渡来騎手、プレッシャーによく耐えた。めちゃくちゃ感動している」「渡来騎手は肝が据わっている」「まさかあの寡黙な渡来がこんなガッツポーズをするなんて…」「渡来がこんな感情的にインタビュー受けてるの、初めて見た」「ゴールの瞬間の渡来のガッツポーズにしびれる。記録がかかった大一番でよくこの騎乗が出来たよ、素晴らしい」「鋼のメンタル」「普段クールな渡来騎手のガッツポーズかカッコよすぎた」「渡来騎手の焦らず冷静な騎乗。阿部武臣騎手が手がけたメムロボブサップの完璧な仕上がり」「他の有力馬が一気に仕掛けたのに、そこをじっくり待って余裕を持って仕掛けたの、見事だった渡来騎手」「初のばんえい記念が急きょの乗り替わりで大本命のメムロボブサップ。勝って当然の空気の中、代打の仕事を果たした渡来騎手には称賛を送りたい」「渡来騎手の後ろで坂本先生が泣いている」。ばんえい競馬のシーズンを締めくくる一戦で多くの競馬ファン、関係者の心を熱くさせる騎乗となった。