21年年度代表馬の全妹が、飛躍の季節を迎える。秋の中山開幕週に行われる秋華賞トライアル、紫苑S(G2、芝2000メートル、7日=中山、3着まで優先出走権)にジョスラン(牝3、鹿戸)が出走する。G1・3勝馬エフフォーリアを兄に持つ良血馬。春はまだ体質に弱さを残していたが、ひと夏越えてたくましくなってきた。秋初戦で成長した姿を示し、大舞台への道を切り開く。

    ◇    ◇    ◇

開幕週の紫苑Sで始動するか、それとも2週目のローズSに回るか。2つの候補があったジョスランの秋初戦は、8月27日の追い切り後に定まった。「稽古をやっても足りなかったらもう1週待ったけれど、いい調教ができたので。はい、紫苑Sに向かいます」と鹿戸師。順調に上昇曲線を描く愛馬に目を細める。

兄は21年に皐月賞、天皇賞・秋、有馬記念とG13勝を挙げた年度代表馬エフフォーリア。4歳下の全妹にもクラシックの期待がかかったが、春は体質がまだ弱く、大舞台には進めなかった。それでも3戦目となった5月東京のカーネーションC(1勝クラス、芝1800メートル)では、重賞好走実績を持つエストゥペンダなどを相手に快勝。トレーナーは「折り合いもついて強かった。力通りの内容だった」と振り返る。

その前走後は予定通り休養に入った。ノーザンファーム天栄で調整を重ね、酷暑に負けることなく成長した。馬体重は20キロほど増えて約2週前に帰厩。「暑い中でもしっかり食べられたということ。春は体重の変動が大きかったけれど、いい身体になって帰ってきた」と師はうなずく。

美浦ウッドでの1週前追い切りは3頭併せの真ん中を進み、6ハロン85秒8-11秒4。馬なりで余力十分に脚を伸ばした。「放牧先でもある程度やっていたので。力をつけているし、体調もアップしているかな」。エフフォーリアをはじめ、兄や姉たちの大半は鹿戸厩舎に所属してきた。「このきょうだいはどの馬もそうだけれど、走ることに一生懸命。この子もまじめな性格で、いい稽古をしやすい」。兄の背中を追うべくひたむきに駆ける少女が、まずはG1への切符をつかみ取る。【奥岡幹浩】