JRAのレジェンドジョッキー武豊騎手(57)が12日、函館7R3歳上1勝クラス(ダート1700メートル)を1番人気ヒミノエトワール(牝、宮地)で勝利。JRA4669勝目として、地方競馬212勝、海外競馬119勝と合わせて通算5000勝を達成した。
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デビュー3年目の89年9月、武豊騎手はアメリカのアーリントン競馬場でグランマジーに騎乗し、海外初勝利を挙げた。海外通算119勝の原点となった1勝だ。
「初めて海外に行った時は、日本でも競馬をやってるんだ、みたいなこともよく言われた」
まだ、海外遠征が当たり前でなかった時代。91年に海外重賞初勝利を挙げると、94年にはJRAの日本人騎手として初の海外G1ジョッキーとなった。
日本ではデビュー年から重賞3勝を挙げ、2年目で菊花賞を勝利。“天才”は海を越えた先で、自分自身を見つめ直した。
「若い時から結構勝って、日本で注目されて、成績も良くて、やっぱりちやほやされていた。それに気が付いたのはよかったと思うんです。自由にできる楽しさも味わえたし、いろいろな経験ができて、すごい時間だったなと思う」
若かりし頃の挑戦を、レジェンドはそう振り返る。海外で過ごした時間は、技術だけでなく人としての視野も広げた。アウェーでの経験は、伝説の礎である。
武豊騎手は節目の記録を迎えた時やタイトルを取った時、次の目標を問われると「次の1勝」とよく答える。5000勝は、この「次の1勝」の積み重ね。「ずっとやってても、依頼がなかったら、ただ騎手っていうだけでレースに出られないから」。騎乗依頼があってこそ、ジョッキーが馬に乗れる。そのためにも、1つ1つの勝利を大切にするのであろう。新たな金字塔を打ち立てた今回も変わらず、レジェンドは“5001勝”を見据えているはずだ。【下村琴葉】

