1982年のオープン以来LAの人たちに親しまれてきたビバリーセンター
1982年のオープン以来LAの人たちに親しまれてきたビバリーセンター

ロサンゼルス(LA)の人たちに昔から親しまれてきたショッピングモールと言えば、高級住宅地ビバリーヒルズからほど近い場所にあるビバリーセンター。150店舗以上のショップが軒を連ね、場所柄ハイエンドな高級ブランド店も入っていることで知られるビバリーセンターは、私が留学していた頃から日本人の間では通称「ビバセン」の名前で呼ばれ、多くの日本人観光客も訪れる人気ショッピングモールでした。1982年にオープンしたビバリーセンターは、老朽化や周辺に人気野外ショッピングモール「グローブ」ができたこと、近郊のセンチュリティーシティにある大型ショッピングモール「ウエストフィールド」が大規模な改装工事を行うことなどを受けて2年半前から5億ドルを投じた大規模改修工事が行われていましたが、このほど全ての工事を終えてリニューアルオープンしました。ホリデーシーズンを前にようやく完成お披露目となったビバリーセンターにさっそく行ってみました。

天窓から太陽光をふんだんに取り入れて明るい設計
天窓から太陽光をふんだんに取り入れて明るい設計
ショップが軒を連ねる6~8階部分は長い通路の両側にお店が、それぞれの先端にデパートがあります
ショップが軒を連ねる6~8階部分は長い通路の両側にお店が、それぞれの先端にデパートがあります
インスタ映えする撮影スポットも
インスタ映えする撮影スポットも

グローブやウエストフィールド、サンタモニカプレイスなど野外ショッピングモールが多い中でビバリーセンターは8階建ての室内モールで、建物の中央部分2~5階が駐車場というちょっと変わった作りをしています。今回の改修工事でも建物自体はそのまま残しており、1階がレストラン街とデパート「メイシーズ」のメンズフロア、6~8階が店舗という基本構造はそのままに天井をガラス張りにして自然光がふんだんに差し込むように設計され、LAらしい明るく開放的な雰囲気が感じられるコンテンポラリーなデザインになっています。ルイ・ヴィトンやプラダ、グッチなど高級店はもちろん、メイシーズとブルーミングデールズという2大デパート、アップルショップ、H&Mやユニクロなど人気ファストファッションなど約160店舗が軒を連ねています。最大の目玉はLAの話題グルメ店が10店舗ほど新たに出店していること。ダウンタウンで人気の朝食として行列ができるエッグスラット、昨年日本人街ソーテルに初出店して人気を博している丸亀製麺、ダウンタウンにある人気フレンチベーカリー「ピッチウン・ベーカリー&カフェ」、人気韓国人シェフ、アキラ・バック氏によるモダンなステーキハウス「アキラ・バック・ステーキ」、2016年にベニスビーチに1号店をオープンさせたオーガニックメキシカン料理「トカヤ・オーガニック」などが1階に集結しており、新たなグルメスポットしても期待ができそうです。

LAにうどんブームを起こした丸亀製麺も出店
LAにうどんブームを起こした丸亀製麺も出店
セレブにも人気のオーガニックメキシカンなどグルメスポットが充実
セレブにも人気のオーガニックメキシカンなどグルメスポットが充実

ただ、6~8階部分には普通のショッピングモールのように買い物の合間に気軽に軽食ができるファストフード店などが集まるフードコートや映画館がないこと、駐車場を挟んで買い物は上の階、食べるのは1階でとなるとなんとなくアクセスが不便な気になるのが難点。昨秋にリニューアルオープンした車で10分ほどの場所にあるウェストフィールド・センチュリシティは、オープンエアの2階建てのモールの中にショップもグルメスポットもデパートもスーパーも全て揃うおしゃれなモールとしてLAっ子たちで連日に賑わっているだけに、ちょっと残念な感じもしますが、ビバリーヒルズやハリウッドからのアクセスも良く、洋服から靴、バッグ、アクセサリーからスポーツウェア、コスメまで一通りの物が1カ所で揃うので観光客にはとても便利だと思います。これからクリスマスにかけてLAの新名所として大勢の市民や観光客で賑わうことでしょう。(米ロサンゼルスから千歳香奈子。日刊スポーツ・コム「ラララ西海岸」)