“アニキ”こと俳優の哀川翔(61)が23日、千葉寒川「小峯丸」(小峯雄大船主)でシロギス釣りに挑戦した。

「ニッカンでシロギスっていつ以来だろう? しばらくやっていないよね」とアニキ。調べてみると、2020年2月、山下橋「広島屋」(石井晃船主)での挑戦以来2年半ぶり。「そうなの? 全然覚えてないよ」。当時アニキは58歳。このとき、エージシュートを達成してることから、今回も目標はエージシュートの61匹となった。「まあ、とにかく頑張ってみるよ」。

だが、勝負ポイントとなる東京湾奥の浅場には、数日前から青潮が発生。青潮になると、海中が酸欠状態となり、魚はいなくなってしまう。「今日は潮のいい場所に移動するので、1時間ほどの移動となります。それと今年はフグがかなり多いので、餌(アオイソメ)は3~4センチと長めでお願いします」と小峯翔太船長。アニキは「えっ、フグがいるの? 仕かけ足りるかな…。聞いていないよ~」。アニキはダチョウ倶楽部になっていた。

ポイントに到着し、小峯船長の「はい、どうぞ!」で仕かけを投入。船シロギスには「テンビン」「胴突き」があるが、水深6メートルの浅場を広く探れることから、テンビンを選択。5分ほどで「今、当たった! おっ、乗った、乗った!」で、いきなり20センチ級の良型をゲット。「いいね~!」とご満悦のスタート。だがその後は、仕かけの絡みと戦っていた。「こんなに仕かけって絡んだっけ? 15分で2匹は(エージシュートに)やばいペースだぞ…」と話すが、「まだ始まったばかり。入れ食いタイムが欲しいね」と笑顔だった。

そして、30分が過ぎたあたり。「きた!」で仕かけを回収すると途中で「あっ、外れた」。上げるとテンビンの先からゴッソリなくなっていた。翔太船長の「フグですね」にアニキは「なんだオマエ。ふざけんなよ!」と語気を強めるが、顔は笑っていた。そしてその後、このフグのせいで、仕かけをゴッソリ消費することになる。

1時間経過でキスは6匹。1時間半ほどでつ抜け(10匹)達成となるが、フグとの格闘は続いていた。「仕かけがなくなって早あがりは勘弁して欲しいな」。フグらしきアタリが続くと、さすがのアニキも弱気になったか?

だが、アニキは“生粋の釣り好き”だ。喜々としてサオを出し続け、12時30分ころに30匹達成。午後1時半ころにはダブルで40、41匹をゲット。そして、残り5分。アニキ46匹、釣り仲間の大橋詠二さん45匹のデッドヒート状態。残り3分でアニキが痛恨の仕かけ絡みに「やばい!」。そんなアニキを横目に詠二さんは容赦なく46匹目を上げると、「引き分けだな」とアニキ。だが、詠二さんは逆転を狙っていた。最後の1投。小峯船長の「終わりです。上げてください」でリールを巻くと「きたっ!」と詠二さん。アニキを打ち負かす47匹目をゲットしたのだった。

アニキは「今日はフグが多すぎだったね。俺が仕かけ絡ませ過ぎたこともあるけど、いくつあっても足りない。10セット以上使ったよ」とし、「でもシロギスは面白いね。目標にはいかなかったけど、まあ、十分でしょう」と振り返った。また、「楽しすぎてお昼食べるの忘れてたよ」と笑った。

「夏キスは、例年であればもう終盤ですが、今年は潮温が高いせいか、まだまだ釣れそうです。基本的に1年通して釣れる魚で、今後秋は気持ち深場にいって、冬は俗にいう“落ちギス”になります」と小峯船長。「うちは他の魚種との兼ね合いでいつまでレギュラーで出るかはまだ決めていませんが、この調子であれば月内はいけそうです」とアピールした。

この日の模様は後日、日刊スポーツ釣り特集(関東版)およびユーチューブ動画「ニッカン釣りちゃん」で公開する。