市販の「よっちゃんイカ」で大アジが釣れる!。「父の日」の6月18日、宮城・塩釜港の日刊スポーツ新聞社指定「えびす屋釣具店」の大型乗合船「第51えびす屋丸」(19トン、定員33人)でサオ使用のビシ釣りに挑戦した。ベテラン2人が船尾で活躍。右舷の菊沢一彦さん(50=宮城・多賀城市)が、駄菓子店でおなじみのイカ加工品「カットよっちゃん」を付けエサにしてヒット連発!。左舷の森雅敏さん(63=宮城・七ケ浜町)も最大50センチ超を含む、船中トップのマアジ58匹をゲットし、自ら父の日を祝った。

   ◇   ◇   ◇

「水深28メートルです」。朝一番のサオおろし。えびす屋釣具店の大番頭こと我妻大船長(49)の指示に従ってコマセ(寄せエサ)を振り出す。すかさず、サオ先をノックする海中からの便り。玉網で確実に取り込んだのは平均30~35センチの大型マアジだ。目を見張る大きさに船上は一気に活気づいた。

メインポイントは塩釜港から航程50分ほどの大型漁礁。標準的な仕掛けは「アンドンビシ」と呼ばれるステンレス製のコマセかご60号をセットした片テンビン2本バリ。蛍光や夜光塗料を塗った擬餌バリ仕様がトレンドだ。道具は2・1~2・4メートルの短めのサオと中型電動リールの組み合わせが手返しの上で扱いやすい(仕掛け図参照)。我妻船長は「(魚の泳層を狙う)タナ取りの違いで(釣果に)大きな差が出ますね。付けエサはなくても釣れるけれど、食い渋る時は付けた方がアピールできる」と助言する。

付けエサはオキアミや小さめにカットしたイカの切り身、アオイソメのチョン掛けなどが定番。大型ヒットの確率が高く、根魚などの多彩なヒットも期待できる。乗船15人の今回は、菊沢さんが釣り歴30年以上のベテランの味を発揮。「カットよっちゃん」を付けエサにしたユニーク仕掛けで「(アジは)口元が弱くてバラシも多かったよ」とぼやきながら、約30匹をヒットした。

さらに反対側では森さんが釣り始めから約4時間の入れ食い状態。月2回ペースでサオを振るベテランは「アジだけに引き味がいいね」とヒットを重ねた。ほかにも右舷中間の沢井利夫さん(72=多賀城市)が最大49センチの金華サバ級をゲット。左舷トップの気田和重さん(58=仙台市泉区)も黒メバルをダブルヒットするなど、金華サバならぬ「金華アジ」の乱舞に酔いしれた。【佐々木雄高】

◆えびす屋釣具店 「第51えびす屋丸」と同クラスの「第71えびす屋丸」を含む計8隻の遊漁船を所有。数種類の乗合船を常時運航。カレイの流し釣りをメインにして季節のターゲットを攻略する。係留場所(乗船地)は塩釜漁港・まがき岸壁。現在の乗合船は午前5時集合で同30分出船。アジ狙いのビシ釣りは1人1万500円(コマセ付き)。カレイ狙いは同9000円(アオイソメ1パック付き)。ヒラメ狙いは同1万1000円(生きイワシ付き)。ジギング乗合船も随時出船。予約、問い合わせは電話0223・62・2220