24年初釣りで本命ヤリイカゲットに笑顔のリーダーだったが…
24年初釣りで本命ヤリイカゲットに笑顔のリーダーだったが…

ジブリ大好き女優にして“リーダー”ことBS釣りビジョン「きょうも大漁! 関東沖釣り爆釣会」6代目リーダーの太田唯(28)が、千葉・勝山「宝生丸」(小滝俊之船長=29)で、ヤリイカ釣りに挑戦した。3度目にして、24年の初釣り。幸先の良いスタートを切りたかったリーダーだったが、痛恨の船酔いに襲われた。

関東地方では今季、イカ全般の釣果がいまひとつという声もある。実際、小滝船長も「決して良いとは言えない。もうすぐ最盛期ですが、潮の様子もおかしい」。だが、高橋栄大船長(75)は「餌となるイワシの群れは入ってきているのでチャンスはあります」。実際、トップ40匹超の日もある。「今の反応ならば、それくらいは釣れるはずです」と続けた。

ヤリイカは3度目の挑戦となるリーダー。1回目はボウズで、2回目は32匹。「今日の目標は35匹」と宣言。「ヤリイカは攻めの釣り。待っていたらダメ」という高橋大船長から基本的な釣り方を教わり、いざ出陣。

今回の仕掛けは高橋大船長のお手製。プラヅノ11センチ7本のブランコ仕掛けでオモリは150号。7つの筒を1つにまとめた“仕掛け投入機”の筒にそれぞれプラヅノを投入。オモリを投げると、仕掛けが絡まずに発射される仕組みだ。

オモリを投げる太田唯。手前の筒が仕掛け投入機
オモリを投げる太田唯。手前の筒が仕掛け投入機

開始から約2時間。「乗ったかな?」とリーダー。半信半疑で回収するとヤリイカが付いていた。「底に落とした時に若干重さが変わった。波の揺れのテンポとも違うので変だなと思って、確信はなかったけど上げたらいました」。今年初の本命ゲットだが、「まだ『これがアタリだ』というのが分からない…」と首をかしげた。

その数分後「乗った! これは分かった」で、サイズアップに成功。「着底してから糸フケを取り、1メートル巻いて5秒くらい待っていたら、もさっと重くなりました」とほほ笑んだ。だがその直後、笑みが消えた。実は船酔いとも闘っていたのだ。「ちょっと休憩してきます」で戦線離脱。

船酔いでダウン
船酔いでダウン
船酔いのリーダーに変わりサオを出す鹿野カメラマン(左)
船酔いのリーダーに変わりサオを出す鹿野カメラマン(左)

「ニッカン釣りちゃん」鹿野芳博カメラマンが代打でサオを持つと、まだグロッギー気味なリーダーがカメラを担当。立場が入れ替わった。小滝船長の「旋回します。上げてください」で上げると、なんとダブルヒット達成。だが「全然分からなかった」と苦笑する鹿野カメラマンだった。

な、なんとダブルヒット達成
な、なんとダブルヒット達成

「難しかった。明確なアタリが分からなかった」。船酔いもあり2匹に終わったリーダーは再戦を胸に誓った。【川田和博】


■取り込みは上から順序良く 高橋大船長の釣り方

約40年前、千葉県の遊漁船で初めてヤリイカを始めたという高橋大船長の釣り方を紹介する。

<1>オモリは必ず自分の真っすぐ前に投げる。着底したら糸フケを取る。この時点で乗ることもある。

<2>指示ダナが底の場合、素早く3回しゃくったら少し止めてまた3回しゃくる。これを5~6回繰り返す。

<3>しゃくっている間に乗ったら1~5秒止めて追い乗りを待つ。乗らなかったら、20メートルくらい巻き上げて再び落としなおす。

取り込みは「上から順序よく確実に取り込む。初心者であれば右手でプラヅノを(海面に対して)垂直に持ち、左手でイカをつかんで外す。プラヅノを平行にするとバレてしまう」。

■船長アドバイス「バレるもの」諦めずコツコツ

初心者に向け、高橋大船長は「ヤリイカはバレるものと思ったほうがいい。魚のように食わず、プラヅノに触るだけなのでそういうものだと思い、諦めずにコツコツとやり続けることが大切」と話した。手前マツリも厄介だが、「仕掛け回収の際、最初はゆっくりでもいいので確実に、プラヅノを筒に収めていくしかない」。また、「周りを観察する余裕も必要」とし、「下ろしてすぐ乗ったのか、それともしゃくってからなのかを見ます。下ろしてすぐなら活性が高いので、追い乗りのチャンスです」。

宝生丸大船長推奨仕掛け
宝生丸大船長推奨仕掛け

■「イカが悪い時はフグが良い」らしいが…

「イカが悪い時はフグが良い」。そんな都市伝説的なうわさもあるが、今季はまさにそのようだ。今回ヤリイカ釣りの取材当日、鹿島「第三幸栄丸」で7・7キロのお化けトラフグが上がった。なお、前日にも7・5キロが浮上している。また、取材船と同じく東京湾の富津「みや川丸」では41センチが顔をみせた。信じるか信じないかは、あなた次第?

鹿島「第三幸栄丸」で上がった7・7キロトラフグ
鹿島「第三幸栄丸」で上がった7・7キロトラフグ
富津「みや川丸」では41センチ
富津「みや川丸」では41センチ

▼勝山「宝生丸」【電話】0470・55・2777。集合午前5時30分、氷付き1万1000円。割引もあり。現在、午前&午後カワハギ、午後ティップランアオリも受け付け中。※狙いや時間は時季で変わるため、必ず電話で確認を。

◆日刊スポーツ共栄会でヤリイカを楽しめる船宿

▼小湊「鯛丸」【電話】04・7095・2705▼長井漆山「すえじ丸」【電話】046・856・2317▼鹿島「第三幸栄丸」【電話】0299・82・6032