<幸福度ランキング>

国連は、国連幸福デーを定め、世界幸福度ランキングを毎年発表している。日本は、健康寿命などいくつかの項目でトップクラスだが、全体の順位はなんと54位(22年)と低い。

仕事・家族・お金・家・自由・生と死・健康・人に認められること・心の平安-など、そこらじゅうに大小さまざまな壁が立ちはだかっているように思えます。

特にお金の問題は切実です。例えば認知症になって施設を利用した場合、亡くなるまでの6~7年の間に、1300万円ほどが必要と言われています。

22年の1人当たりGDPで、日本は27位でした。年々ジリジリと後退し続けています。ぼくたちが信じてきた日本の資本主義そのものも、いよいよ壁にぶち当たり始めました。

<腐るお金>

「この国の壁」(4月20日発売・潮新書)という本を書きました。第一章はお金の話から始めました。腐るお金の話です。

ミヒャエル・エンデの言葉を残した「エンデの遺言」という本のなかに「腐るお金」という言葉がでてきます。有効期限があるお金という意味です。お金に消費期限がつくと面白い。あるところにお金が貯まるから、格差が生まれます。消費期限がきてお金が腐ってしまうならば、腐るまでにみんなが使ってしまうから、必要以上に貯まらない。

資本主義社会を共感資本社会に変えることができれば、今よりお金が生き生きと動き始めます。上手にお金を使うことで、幸福度もましてくるはずです。