「慈恵大学病院のおいしい大麦レシピ」(出版文化社)など監修者の1人、東京慈恵会医科大学付属病院栄養部の管理栄養士、赤石定典さん。

「ファイトケミカルは、身近にある野菜や果物にも多く、いわゆるビタミンカラーと呼ばれている色がそれです。植物が自分に有害な虫や紫外線から身を守るために作り出す色や香り、アクなどの天然の成分で、5大栄養素に匹敵するほどの機能があると考えられています」(赤石さん)

キノコや海藻もおススメ食材だ。シイタケ、マイタケなど多くの種類があるキノコの食物繊維が免疫力向上に役立つ。

「なかでもベータグルカンという食物繊維は免疫を強くするはたらきや抗酸化作用のほか。血糖値を下げてくれるなどの効能があります。また、ビタミンB1やビタミンB2、ビタミンB6には粘膜を保護する作用、ビタミンDは免疫を調整する役割などで病原体から体を守ってくれるのです」(赤石さん)

たとえば、キノコのホイル焼き、マイタケのポタージュスープなどメニューに取り入れてはどうだろう。さらに、ワカメやコンブ、ヒジキといった海藻は水溶性食物繊維が豊富だ。

「腸内環境を整えて免疫力を高める水溶性食物繊維としてはフコイダンなどのネバネバ成分。海藻には鉄、カルシウム、ヨウ素などのミネラルも豊富なので上手に利用しましょう」(赤石さん)

海藻サラダやヒジキのあえ物、コンブを使った煮物などをプラス1品で。