評論家コラム

矢野監督は名指しで叱り飛ばした方がエエ/吉田義男

<阪神5-11広島>◇9日◇京セラドーム大阪

阪神は3位広島との直接対決でゲーム差を詰めたかったが、逆転負けで6・5差に広がり、CS進出が厳しくなった。85年日本一監督で日刊スポーツ客員評論家の吉田義男氏(86)は、ミス連発の大敗に「矢野監督はもっと叱り飛ばした方がエエんと違いますか」と厳しく指摘。ズルズルBクラスに甘んじる気配が漂うチームにカツを入れた。

阪神対広島 2回裏阪神1死一、三塁、糸井嘉男は二盗に失敗し、左足を負傷し交代となる。二塁カバーは忍者の様に頭にタッチする菊池涼介(撮影・宮崎幸一)
阪神対広島 2回裏阪神1死一、三塁、糸井嘉男は二盗に失敗し、左足を負傷し交代となる。二塁カバーは忍者の様に頭にタッチする菊池涼介(撮影・宮崎幸一)

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超満員のファンの熱気とは裏腹、チームがどんどん沈んでいく。6、7月と負け越した阪神には、8月も上昇気配が感じられない。

吉田 もう話しになりませんな。わたしは「まだわからん、まだわからん」と呪文のように言い続けてきた。でも、それが言い過ぎだということに気付いてきましたわ。敗因は守備の乱れというだろうが、わたしに言わせれば、そこだけと違いますな。

2回2死一、三塁。3番糸井の2点打で4点目が入った直後。大山の1ストライクからの2球目に一塁走者糸井が二盗を狙った。1度はセーフになったが、広島からのリクエスト要求でリプレー検証の結果、判定はアウトにひるがえった。

吉田 糸井がなぜ走ったのかわからない。あそこは盗塁させたらアカンでしょ。一、三塁で4番大山に任すとこですわ。何を考えたのかスタートを切るわけです。揚げ句、セーフがアウトになってね。糸井で流れが止まった。ベンチが走らせたとか、本人がスタートを切ったとか、そんなんと違って、勝負って、そんな甘いもんと違いまっせ…。そう言いたいんですわ。

課題の守備はこの日もポイントになった。4回に1点を返され、なお無死一、二塁。4番鈴木の三ゴロを大山がこぼした。何とか二封したが、完全に併殺を取れる打球。重盗で2点目が入ると、会沢の中前打後、メヒアに絵に描いたような3ランで逆転された。

吉田 わたしは巨人岡本より、大山の方が上だと言い続けてきた。それも言いづらくなった。守備の徹底は試合前のミーティングでもやってるようだが、いつも同じことをやってるのは、(練習を)やってないといわれても仕方ない。もっと奮い立たせてほしいね。

9回にもリリーフ浜地の悪送球が発端で突き放された。チーム89失策は早くも金本監督で最下位になった昨季に並んだ。シーズン換算でいけば121失策ペースで3桁に乗る勢いだ。

吉田 もっと矢野監督は名指しで叱り飛ばすべきですわ。3位狙いとは寂しすぎるし、甘いと言われてもしょうがない。意地を見せなはれ。このままズルズルいくのだけは、絶対に避けなあきませんで。【取材・構成=寺尾博和編集委員】

阪神対広島 4回表広島無死一、二塁、大山は鈴木の打球を前にこぼし併殺を決められず(撮影・加藤哉)
阪神対広島 4回表広島無死一、二塁、大山は鈴木の打球を前にこぼし併殺を決められず(撮影・加藤哉)

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