佐藤輝明内野手(21)が初めて入った「6番」で結果を出した。1回2死一、二塁から、広島矢崎のスライダーをライト前に運んだ。ここまでの佐藤輝を見ていると、ストレートを待って変化球に対応するタイプのようだ。

実戦では「1番」「2番」「3番」「6番」の4パターンの打順で起用されてきた。個人的にはさらに下位の「7番」で伸び伸びと打たせたい。できるだけ制約のかからない打順に据えるのがチームにとっても得策だとみる。

開幕が近づいてくるにつれて、インコースを突くなど“探り”を入れられるだろう。その攻めを意識すると右肩が開いて調子を落としてしまう。佐藤輝は詰まることを怖がらなくていい。今のまま開幕に向かってほしいものだ。

チームはメンバーの絞り込みをする時期に入ってきた。野手に関しては順調そのもので、どのポジションも骨格が見えてきた。ここからチームを仕上げていく上でのポイントは先発ピッチャーだろう。

特に、先発ローテーションを組むのに、左ピッチャーは2枚そろえたい。期待した高橋は離脱し、新加入のチェンは内容が伴っていない。ルーキー左腕の伊藤将には過剰な期待は掛けたくない。ここは悩ましい。

開幕ダッシュを成功させるには、ここからいかに先発陣を整備するかがカギを握っている。(日刊スポーツ評論家)

阪神対広島 1回裏阪神2死一、二塁、佐藤輝明(左)は右前適時打を放ち笑顔を見せる(撮影・上山淳一)
阪神対広島 1回裏阪神2死一、二塁、佐藤輝明(左)は右前適時打を放ち笑顔を見せる(撮影・上山淳一)