阪神が昨年6月以来の6連勝を飾り、貯金に9に増やした。3番シェルドン・ノイジー外野手(28)が4回にチーム初安打を放ち、先制のホームを踏んだ。5回には貴重なタイムリーで4戦連続のマルチ安打。先発西勇輝投手(32)が7回1失点で2勝目を挙げた。日刊スポーツ評論家の権藤博氏(84)が好調の岡田阪神を解説した。

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阪神にはたった1本の単打をきっかけに勝利に結びつける勢いと粘りがある。4回2死までパーフェクトに抑えられていた中日涌井からノイジーが初安打を放つと、3連続四球で先制した。

初めて走者を背負い、制球を乱した涌井に対して大山が四球で歩くと、佐藤輝は0-2と追い込まれても慌てず、じっくりボールを選び満塁とする。島田はフルカウントからファウルで粘り、外角へのきわどいボールを見極めた。この先制点は5、6回の追加点を呼び、先発西が7回を投げて1カ月ぶりの勝利投手という最高の流れとなった。

相手が最下位にあえぐ中日とはいえ、勢いだけで連勝はできない。それだけ阪神は開幕からここまでいい流れで試合を消化しているということだ。その流れをつくった土台は不安定だった守備力を安定させたことが大きい。一塁大山、三塁佐藤輝を固定し、二塁に中野をコンバート。遊撃木浪の動きもいい。ここ数年、投打に地力のある阪神の弱点は総合的な守備力だった。その課題を解決し、開幕から好スタートに導いた岡田監督のぶれない野球力は評価できる。ただ、問題はここからだ。

抑えの湯浅を欠く中で首位に立ったが、流れだけでシーズンを乗り切れるわけではない。湯浅が戻ってくるまでに中継ぎ陣の役割分担を固めることができれば申し分ない。もっとも、長いシーズン、あまり先を見すぎてもいけない。まずは守備を固めていい流れを持ち込んだ。じっくりでいい。これから夏本番に向けて勝利の方程式を確立していけば、自然とゴールも見えてくるはずだ。(日刊スポーツ評論家)