ドジャース山本由伸投手は本来の姿ではなかった。球は高かったし、低く投げようとしてもボールになって、苦しい投球だった。ボール自体は走ってるようにも見えたが、甘くなれば、パドレス打線には打たれる。この日は特にスプリットの精度が悪かったが、その他にも多くの球種がある投手。何とか立て直してほしかったが、初回の5失点で首脳陣は交代を決断した。

もちろん、メジャー初登板で緊張はあっただろう。ただ、私自身レッドソックス戦でメジャー初登板した時は、緊張はしたが、いい緊張感の中で投げられたし、山本クラスなら緊張で投球が大きく乱れることはないだろう。考えられるとすれば、1番のボガーツに初球の155キロの真っすぐをセンター方向にはじき返されて、ちょっと動揺する部分もあったのではないか。

結果的には、オープン戦の2試合目から3試合連続で打ち込まれた。メカニックやボールがどうこうというよりも、他チームよりも開幕が早く、山本はオープン戦3試合での本番で投げ足りていなかった可能性はある。現に、状態が悪い中でも試合の中で修正できるのが山本の強みだが、それができなかったところに実戦の少なさが影響してるのではないかと感じた。

もう1つ気になったのは、捕手とのコミュニケーションである。今日は真っすぐはそこまで悪くなく、なぜ、もっと投げないのかと思ったが、これがピッチクロックの怖さなのだろう。制限時間を超えれば、1ボールを取られるので投手は首を振りづらくなる。もっと自分のスタイルをわかってもらえるように、捕手と会話を重ねていくことが重要になる。

今後、米国に戻ってから少し時間があるので、修正を図るだろう。次回登板に向け、どういう修正をしてくるのか非常に楽しみである。その一方で、打者に専念する大谷は全く心配なかった。少し打球が上がらないなとは思ったが、2打席目のライトへの犠牲フライを見れば、ホームランもすぐに出るだろうなと感じた。(日刊スポーツ評論家)

ドジャース対パドレス 1回5失点で降板となるドジャース先発の山本(撮影・菅敏)
ドジャース対パドレス 1回5失点で降板となるドジャース先発の山本(撮影・菅敏)
ドジャース対パドレス 5点を失った1回表を終え、うつむきながらベンチに戻るドジャース先発山本(撮影・菅敏)
ドジャース対パドレス 5点を失った1回表を終え、うつむきながらベンチに戻るドジャース先発山本(撮影・菅敏)
ドジャース対パドレス 5回表、ベンチで髪をかき上げる大谷(中央)。左は山本、手前はアイアトン通訳(撮影・菅敏)
ドジャース対パドレス 5回表、ベンチで髪をかき上げる大谷(中央)。左は山本、手前はアイアトン通訳(撮影・菅敏)
ドジャース対パドレス 5回表、ベンチで戦況を見つめる大谷(中央)と山本(左)。手前はアイアトン通訳(撮影・菅敏)
ドジャース対パドレス 5回表、ベンチで戦況を見つめる大谷(中央)と山本(左)。手前はアイアトン通訳(撮影・菅敏)