ナ・リーグ西地区の優勝争いが、混戦状態になってきた。首位ドジャースがブルワーズに連敗し、試合のなかったパドレス、ダイヤモンドバックスとは2ゲーム差に縮まった。「1番DH」で出場した大谷翔平投手(30)は5打数1安打。逆転された直後の9回2死からの第5打席では空振り三振を喫し、最後の打者となった。打率は2割9分4厘に下がった。
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ブルワーズ戦を投手目線から見れば、ドジャース大谷の攻め方は確立されていることを感じた。外角中心に攻め、内角を見せながら、最後は外角で勝負する。1打席目がまさにそうで、初球の外角高めの速球を見逃し、2球目は外角のカットボールをファウル、3球目に内角高めのボールゾーンに速球を投げ、4球目は外角に外れる速球、5球目の外角カットボールで左飛に打ち取られた。
バッテリーからすれば、内角は少しでもコントロールミスすれば、ホームランボールになるので、攻め方が外角中心になるのだが、今の大谷は投げミスを確実にホームランにする。それは内角でも、外角でも同じで、少しでも真ん中に入れば打つのが今のパターン。今年は打者に専念してる分、より打席に集中できるだろうし、打席にも多く立つ分、修正や対応力も上がっている。
追い込まれてからのバッティングにも進化が見える。5回無死の3打席目も外角から攻められ、カウント2-2から5球目の内角速球をファウルにした後、外角低めのカットボールを右翼にはじき返し、変化球にきっちりと対応した。9回の5打席目も最後は速球に空振り三振したが、その前のチェンジアップをひろって、右翼ポール際まで運んだように、変化球への対応力が数字にも表れる。
シーズンはまだ残っているが、大谷がとんでもないところにいっているのは数字が物語る。リーグトップの37本塁打を放ち、打順は1、2番ながら86打点で、クリーンアップであればさらに伸びただろう。打率、盗塁も含め、警戒される中でこれだけ安定した数字を残しているのは、すごいとしか言いようがない。映像で見た限りでは投手のリハビリも順調そうで、来年が非常に楽しみである。
周囲の関心はメジャー史上初の45本塁打、45盗塁を達成できるかどうかだろうが、今の大谷なら実現するだろう。8月は打率が1割台で、状態を心配する声も聞くが、今が一番体がしんどくなる時期。DHとはいえ、オールスター明け後は試合に出続ける。13連戦の真っただ中で、気温も暑い中、移動もあり、疲れも相当だろうが、優勝争いするチームとともにここが踏ん張りどころである。
そのチームだが、リリーフに大きな不安を感じる。7~9回はリリーフの見せどころだが、7回はベシアが先頭から連続四球、8回はハドソンが四球も絡み、3失点で逆転された。1点差で四球から崩れるような投手は話にならない。ブルワーズなど上位のチームは見逃さないだろう。いくら打撃が良くても、野球は投手力が重要。ダイヤモンドバックス、パドレスが2ゲーム差で迫る中、リリーフ陣が整備できなければ、ここからの戦いは厳しくなる。(日刊スポーツ評論家)




