阪神のゲーム運びは、こと攻撃の作戦に関していうと、コーチが主導権を握っていたように映った。

それが岡田監督だった昨シーズンと、最も異なる点だったといえるのではないだろうか。

たとえば、セ・リーグ最多の盗塁数が示したように、とにかく出塁したら走る姿勢を示した。それが数に表れた。仮に失敗に終わっても責められなかったのは、コーチ、選手間でコンセンサスが取れていたからだろう。

相手チームは、阪神の盗塁数を稼ぐ野球に戸惑った。阪神が必要以上に走ってくるため、その空気に疲弊し、迎えたクリーンアップにつかまっていたようだった。

今季も打者が選んだ四球数は、リーグトップだった。チームは優勝した23年シーズンに、ちゃんとボールを見極めることができるまでに成長した。染みついた意識の高さの継続が生んだ結果だ。

それに阪神では、金本さんやブラゼルらが打って以来となる30本以上のホームランを打った佐藤輝は立派だった。10年後に振り返ったとき、これが阪神の大転換だったと思わせるような優勝になるかもしれない。

阪神藤川球児監督(2025年9月4日撮影)
阪神藤川球児監督(2025年9月4日撮影)